パートナーインタビュー:コクヨ「東京の、新しいページをひらく」ノートで価値創出を

コクヨ株式会社(以下、コクヨ)は創業以来、「商品を通じて世の中の役に立つ」という企業理念のもと、人々の「はたらく・まなぶ・くらす」の新たなる変化を、創意工夫をもって全力でサポートし続けてきている会社です。東京2020大会では、コクヨから東京2020組織委員会にノートが提供され、それを東京2020組織委員会が約8万人のフィールドキャスト(大会ボランティア)に対して「Field Castノート」として配布することで、大会への貢献を果たします。この「Field Castノート」の制作に込められた想いや、コクヨが目指す東京2020大会後のビジョンに迫りました。

コクヨ株式会社の皆様にインタビュー

8万人の大会フィールドキャストが手にする、「Field Castノート」に込められた想い

「Field Castノート」に込めた想いは?

コクヨ株式会社 東京2020タスクフォース タスクフォース長 菅原 俊光(以下、菅原)

コクヨのメッセージ「東京の、新しいページをひらこう。」には、私たちの文具やツールを通じて新しい挑戦をしようとしている人たちを応援したいという想いも込められています。大会ボランティアに参加することは、Field Castの皆さんにとって、変化を起こすことだったり、挑戦だったりするのだと思います。そんな皆さんの「新しいページをひらく」場面で、弊社しかできないことで応援できたら素敵だなと思ったことが提供のきっかけです。

「Field Castノート」の取り組みについて説明する菅原さん

ポータブルな測量野帳などの候補もありましたが、ちょうど東京2020公式ライセンス商品でも検討していた「キャンパスノート」をベースにすることにしました。今まで多くの人たちを応援してきた親しみのあるロングセラー商品ですので、フィールドキャストの皆さんをしっかりサポートできるツールになったと思います。

東京2020オリンピック、パラリンピックは本当にたくさんの人の力が集まり開催されます。「Field Castノート」も東京2020大会を応援したい!という社員の熱い想いのもと、企画、生産、物流など様々な部門がひとつになりました。さらに東京2020組織委員会との連携も加わり、私たちにとっても新しい挑戦であったと言えます。

滋賀県にある工場で丁寧に作られるノート

想いを込めて、フィールドキャストの元へ届けられます

工場で生産されるField Castノート

「Field Castノート」を通じて8万人のフィールドキャストにどんな価値を提供したいと考えていますか?

コクヨ株式会社 ステーショナリー事業本部 マーケティング本部 プロモーション推進部長 川人 慎右(以下、川人)

初めて何かするときのドキドキを、ノートを開く1ページ目で味わってほしいという思いがあります。「ノートって不思議だな」と思うのが、他の商品は最初に買ったときの価値が高いのですが、ノートはそのときの思いや感想を書けば書くほど価値が上がっていく。フィールドキャストの方々が自分たちの思いを書くことによって、価値がどんどん上がっていけば、ノートとしての価値を提供することになると思っています。

ノートの価値について語る川人さん

「Field Castノート」をどのように活用していただきたいと考えていますか?

菅原

東京2020エンブレム入りの表紙を開くと、「Field Castノートの使い方」というページから始まります。初めての研修でノートを受け取ったとき、大会期間中、大会終了後などの気持ちや思い出をつづるコツなのですが、このノートが一生の思い出になるようにという想いが詰まっています。東京2020大会期間中、フィールドキャストの方々は10日以上活動しながら多くの人と出会われると思います。そういう縁を「Field Castノート」を活用しながら大切にしていただけるとうれしいです。大会期間中は、世代も性別も超えてかけがえのないコミュニティになっていると思います。その仲間が一緒に過ごした思い出や、今後へのメッセージを最終日に交換するなどしていただけたらうれしいです。そうすればメッセージを書いた方も、もらった方もうれしい気持ちになるんじゃないかと思います。

「Field Castノートの使い方」

ノートから想像し、創造していく人たちを支えたい

メッセージ「東京の、新しいページをひらこう。」のビジュアルは佐々木さんが作成されたとお聞きしました。(URL:https://www.kokuyo.co.jp/2020/(別ウィンドウで開く)

コクヨ株式会社 D2Cタスクフォース 第2ユニット 佐々木 拓(以下、佐々木)

コクヨがパートナーになることが決まり、「東京の、新しいページをひらこう。」というメッセージが決定した上で、ビジュアルを考え始めました。正直なところコクヨが東京2020オリンピック・パラリンピックに協賛することについて「イメージが結びつきづらいな......」と感じていたんです。スポーツ用品を作っているわけでもないし、ノートなどの文房具やオフィス家具とは関係性が薄い。ただそれをポジティブに捉えて、「コクヨが協賛することってどんなことだろう」、「自分がクリエイティブに関わるってどんなことだろう」というふうに考えながら、このビジュアルを作りました。

ビジュアルを作成した佐々木さん

コクヨの代表的な商品はキャンパスノートですが、人の創造性をサポートする道具と、ノートのようなものをこれからも作り続けていきたいという思いもありました。そして、そのうちにイメージが広がり、ノートがコート(競技場)に代わっていく情景や、2020年の東京の街並みは競技場であふれているんだろうなという想像を重ねて、スポーツで活性化されている状況を抽象的に表現しました。

動画:「東京の、新しいページをひらこう。」
https://www.youtube.com/watch?v=EWn0zB5Q6zc&feature=youtu.be(別ウィンドウで開く)

このビジュアルは、すべての競技が表現されているのでしょうか?

佐々木
コートがない競技もあるので全てではないですが、できるだけ多くの種類のコートを作成しました。ノートから想像が始まったビジュアル制作ですが、「創造していく人たちを支えたい」という思いを込めて作りました。作成した映像は、ノートが開きコートを描くシーンから始まります。ノートが存在していない時代に生まれた競技も当然あったと思いますが、きっと誰かがコートを描くことから競技を創造し、時代の流れとともにブラッシュアップされて今の形が成り立っていると思うので、スポーツも描くという行為と無縁ではないのかなと考えています。

オフィスエントランスに広がるビジュアル動画を再現した展示。約200冊のノートの競技場の上でスポーツを楽しむ人たちが躍動します

スポーツを知らない人が興味を持つきっかけになったらいいですね。

佐々木
スポーツを観戦すること以外にも東京2020大会を機会に、何かにチャレンジするきっかけや、これからの東京を形作る新しいクリエイティブが生まれるきっかけになればと思います。

常識を超えて非常識を作っていく

東京2020大会を機にコクヨが考えていることは何でしょうか?

川人
コクヨは創造性を大事にしています。変化することは抵抗のあることですが、それに対して挑戦をしていき、最終的に新しいものを作り出す、「チェンジ、チャレンジ、クリエイト」という考え方が創造性なのだと思っています。ただ流されていくわけでなく、勇気を持って変えていく。変えていくために乗り越えていこうということだと思います。東京2020大会の先も、創造性を発揮していき、アスリートが作った非常識のように、今度は私たちが常識を超えて非常識を作るようになっていきたいです。

菅原
社会が大きく変わろうとするタイミングだからこそ、コクヨは「挑戦する人・新しい変化(イノベーション)を起こす人を応援する会社」であるということを知ってもらいたいです。社内ではこれまで公募により多くの社員から様々なアイデアを募集し、商品を通じた新しい繋がりなどを考えています。世の中でいわれる「働き方改革」も大会後は多様性への配慮がよりフォーカスされると考えられます。我々はより一層多様な価値観を持ち、自ら挑戦・変化を起こす集団となっていくことを目指します。

コクヨが考える今後のビジョンとは!?

東京2020大会について、大会自体がこうなってほしいなど、期待することを教えてください。

川人
私はラグビーが好きで、4年前の南アフリカ戦を今でも暇なときに見るんです。この試合を見ていると「自分も勝負しないとな」と思いますね。東京2020大会でも、次のオリンピックの前まで、何回もずっと見たくなるような感動的な試合が行われることを期待しています。

佐々木
大会に向けて東京がどんどん整備されさらに進化していくとき、ただ商業施設やビルがどんどん増えていくだけではなくて、「ずっと住んでいたいな」と思えるような、今まで以上にクリエイティブで美しい都市に変わっていけるといいなと思います。

菅原
一般的にオリンピック後の景気は不透明と言われます。しかし、東京2020大会が終わったあとにすごく前向きな状態になっていたらいいし、自分もそうなるように何かアクションを起こしていきたいと思います。あとには2025年日本国際博覧会も控えていますし、「この東京2020大会があって日本がこう変わったから、万博でもこういうふうになったよね」となればいいなと思います。それはレガシーですし、他の国際イベントの際にも東京2020大会がきっかけで日本が変わったなと、そう言われるような機会になることを期待しています。

メッセージは「東京の、新しいページをひらこう。」

フィールドキャストに配布されるノート

「ノートはそのときの出来事や思いを書けば書くほど価値が高まっていく」という言葉にはうなずかされます。東京2020大会に参加されるフィールドキャストの方々は、どのような思いをノートに書き込むのでしょうか。そのとき感じたこと、体験したことを書き留め、各々の未来につなげていってほしいですね。