「東京2020 Let's 55 ~レッツゴーゴー~ with 青山スポーツフェス」を開催 競技体験を通じてアスリートと来場者が交流

東京2020大会に向けて、オリンピック・パラリンピックの全55競技を体験できるプロジェクト「東京2020 Let's 55 ~レッツゴーゴー~ with 青山スポーツフェス」が2018年10月21日(日)、東京都渋谷区神宮前で行われました。8月の初回に続き開催された第2回は、東京2020大会から新種目となる自転車競技のBMXフリースタイルなど、オリンピック・パラリンピックの14競技の体験会を実施。秋晴れの中、多くの来場者が、指導してくれるアスリートと共に競技を楽しんでいました。

東京2020 Let's 55 ~レッツゴーゴー~ with 青山スポーツフェス

フェンシングにおける駆け引きの重要性

日ごろ映像や会場で観戦していても、見るのとやるのでは大違い。実際にフェンシングを体験してみると、前に出て攻めてもなかなか相手に剣が当たりません。逆に前に出たところをカウンターで狙われ、ポイントを取られるなど、相手の動きを予想しながら、駆け引きすることが重要なのだと実感します。そして試合が終わってみると、予想以上に足に負担がかかっており、この競技のハードさをうかがい知ることができます。

車いすフェンシングの安直樹選手

フェンシングを体験する子供たち

フェンシングにはパラリンピック競技として車いすフェンシングもあります。今回の体験会で教室を開いてくれた安直樹選手によれば、「車いすフェンシングでも駆け引きが重要で、足を使えないぶん、腹筋や背筋を使って相手の攻撃をかわさなければいけない。」と言います。また審判が試合開始の合図をする前にすでに勝負は決まっているそうで、「開始と同時に攻撃しようとしている選手と、その攻撃を読んでよけてから突きを繰り出す選手では、後者がほとんど勝つのでそういう読み合いが大事。」と、駆け引きの重要性を強調していました。

安選手は元車いすバスケットボールの選手で、アテネ2004パラリンピックにも出場。2007年からは日本人初のプロ選手としてイタリアのリーグでもプレーしていました。2015年に車いすフェンシングに転向し、東京2020パラリンピック出場を目指しています。大会時には42歳になっていますが、挑戦し続ける原動力について「純粋にアスリートとしてやりたい気持ちを大事にしています。これまでもずっと挑戦を続けてきて、その気持ちが出てくる限り挑戦したいと思っています。」と、力強く語っていました。

パラリンピック競技は馴染みが薄いこともあってか、今回の体験会では多くの人が実際に体験してみようと列を作っていました。車いすバスケットボールをやってみると、まず車いすを自由に操るのが難しく、思うような方向に動けません。またシュートも普段と目線が違い、距離感がつかめず。ただ慣れてくると前後の動きがスムーズになってきて、シュートも入ってくるようになってきました。とはいえ、こうした状況下で常にプレーしているパラアスリートには頭が下がる思いです。

東京2020大会に懸けるそれぞれの思い

BMXの体験会で指導する米田大輔選手

アクロバティックなトリックを披露するBMXの大和晴彦選手

東京2020オリンピックの新種目となる自転車競技のBMXフリースタイルも、来場者の注目を集めていました。音楽が鳴り響く中、MCを務めた米田大輔選手が解説をしながら、16歳の大和晴彦選手が華麗なトリックを次々と決めていました。現在29歳の米田選手は、東京2020オリンピックを目指したい気持ちはありながらも、若い世代が育っている現状を見て「僕は日本にBMXを根付かせていく活動をしていきたい。」と語っています。そして「僕らの世代はわからないことが多すぎて、自分たちで切り拓くしかなかった。でも今はアメリカやヨーロッパなど海外で培ってきたコネクションもある。若い世代は確実に僕らよりも上に行けるし、海外との交流が深くなっていけば世界がもっと近づくと思います。」と、自らがサポートに回ることで日本のBMX界を発展させていきたいと考えているようです。

そうした米田選手の思いを知る大和選手は、東京2020オリンピックに向けて「格好良い選手になりたい。」と抱負を述べていました。「楽しむこと」をモットーにBMXに取り組んでいる16歳は、自らファンに憧れてもらえるような選手になることで、競技の人気向上に貢献したいそうです。

女子走幅跳T11クラスの高田千明選手(右)

ハードルを専門とする安部孝駿選手

ボクシングの清水聡選手

オリンピック、パラリンピックを目指す選手たちにはそれぞれの思いがあります。国際大会で実績を残し、東京2020パラリンピックで金メダルを視野にとらえる女子走幅跳T11クラス(視覚障害の部門)の高田千明選手は、「これまで支えてくれた人たちを裏切らないように、最後まで自分ができる限りのことをやって上に行きたいし、中途半端なことをしてはいけない。」と思うと同時に、自身と同じ障がいを持つ人々へ「自分がやりたいことをやろうと思って動けば、かなわないことはないということを伝えたい。」と語っています。

実際に体験してみて奥深さを知れば、その競技により関心も出てきます。そしてアスリートたちの思いに触れれば、選手のことをもっと知りたくなります。皆さまも日本で行われる祭典をより楽しむために、今後開催されるこのイベントにご来場してみてはいかがでしょうか。