授業:「World Sports」特別講座(成蹊大学)

連携大学からの実施報告です。

概要

大学:成蹊大学
日時:2018年12月24日(月)10時45分~12時15分
派遣講師:藤原 庸介(日本オリンピック委員会理事、流通経済大学 スポーツ健康科学部 准教授)
参加者数:41名(学生、教職員、一般)

授業

テーマ

オリンピックと報道

内容

オリンピックのメインスタジアムには300台ものカメラが設置され、夏のオリンピックでは4000時間という膨大な量の映像を撮影する。しかし実際テレビで放送する映像は500時間程度しかない。一方で、視聴者には特定の競技やアスリートを見たい場合が多く、その場合はインターネットが大いに活躍する。ここではテレビとインターネットが補完的な関係となる。オリンピック放送に関わるスタッフは5000人ちかくになり、60台もの超大型の放送車や放送センターなどの建物内において、映像が制作されていく。1台のカメラが捉える映像は、世界中に配信され多くの人が見ることになる。「中継カメラは数十億人の目である」といわれ、それを撮影するカメラマンには高い技術と重たい責任がかかっている。中継カメラを含めた映像制作の面では、自転車競技はフランス、テニスならBBC、マラソンならフィンランド、体操なら日本(NHK)など、国によって得意不得意がある。また、試合後のインタビューは、報道の場合は競技場などを背景にして少し高いところで行うのに対して、プレスでは地下などで選手を取り囲んでインタビューをするなどの場所の工夫がされている。オリンピック放送はIOCの子会社であるオリンピック放送機構(OBS)がすべての競技の映像を制作している。日本にはジャパン・コンソーシアム(JC:日本オリンピック放送連合体)があり、NHKと民法での間で、どの競技をどこの放送局が放映するかなどを決める。オリンピックのメダルは昔は四角い時代もあった。金メダルは実は銀でできていて、周囲をうすく金でコーティングしている。夏のオリンピックはデザインが統一されているが、冬のオリンピックでは各国独特な形や材質を用いている。

会場からの質問

  • オリンピックの中継部隊の人員はどのように選出されているのか?
  • 試合の際に撮影された映像でボツになったものと使用されているものはどのように分けられている?
  • 各スポーツ団体で生じている不祥事について、JOCはどのように考えているか? また、JOCは各スポーツ協会や連盟に助言や指導をする権限はあるのか?
  • スポーツ中継において、わかりやすく明確に解説したり伝えることができるアナウンサーが不足しているように思うが、どのようにお考えか?

感想・意見等

本当にたくさんの放送関係者の努力でオリンピックなどのスポーツの放送が成り立っていることを具体的に知ることができた。特に、スタッフの人数、カメラの台数、超大型の中継車、そして放送センターのスケールの大きさ、テレビの裏側ではこれだけたくさんの方々の努力があることを実感できた。今回の講座は、具体的な動画や画像があってとてもよかった。オリンピックにおける報道現場の舞台裏について知ることができ、今までと違う角度で楽しむことができた。現場で活躍された方ならではのお話を聞くことができ、とても有意義な時間であった。そして、2020年のオリンピックでのテレビ観戦が今から楽しみになった。その時には、最新のカメラワークにも注目してみたい。

講義風景 講義風景