調達コードに関してよくあるご質問

調達コード全般

Q:「持続可能性」とはどのような意味ですか。環境にやさしいという意味ですか。

A: 持続可能性(サステナビリティ)とは、「環境」「社会」「経済」の3つが調和することで持続的に発展する状態を意味しています。環境への配慮だけでなく、人権や労働環境に対する配慮なども重要な要素です。

Q:東京2020組織委員会が「持続可能性に配慮した調達コード」を策定した背景は何ですか。

A:国際オリンピック委員会(IOC)では、「オリンピック競技大会の全ての側面に持続可能性を導入する」こととしており、東京大会においても、様々な側面から持続可能性に配慮した取組を実施します。その中で、調達における持続可能性への配慮を実行するためのツールとして、調達コードを策定しています。

Q:調達コードはどのような内容ですか。サプライヤーになることを希望する事業者は特にどこを読んでおくべきですか。

A: 東京2020組織委員会の調達コードでは、法令遵守を始め、環境問題や人権・労働問題の防止、公正な事業慣行の推進など持続可能性に関する基準を定めるとともに、その実効性を担保するための確認方法や通報受付窓口について説明しています。これらは物品やサービスの種類に関わらず共通して適用される規定です。
また、木材、農・畜・水産物、パーム油、紙については、持続可能な形で生産されたものを確実に調達するため、より詳細な要件や担保措置に関する個別の調達基準を設けています。
サプライヤーになることを希望する事業者においては、特に、「4.持続可能性に関する基準」「5.担保方法」及び木材等の個別基準をよく読み、サプライヤーに求められることについてご理解いただきたいと考えています。

Q:調達コードの「4.持続可能性に関する基準」については、すべて達成しなければいけないのでしょうか。

A: 持続可能性に関する基準の中でも、基本的に達成されることが前提となっているものと、必須ではないが積極的な検討や行動を促すものがあります。
前者については、法令の遵守、差別・ハラスメントや児童労働・強制労働の撤廃、環境汚染の防止などについて、関連する法令等の遵守を基本として、「~しなければならない(~してはならない)」という表現で求めており、これに適合していることが必要です。
後者ついては、法令上の義務を超えた、より望ましい社会の構築に貢献し得る取組を「~すべき」という表現で推奨しています。このような取組については様々な内容が想定されますので一律に義務付けることはしていませんが、積極的な取組をお願いします。

Q:調達コードの解説に具体的な取組事例が掲載されていますが、これと同じことを行わなければならないのですか。

A: 調達コードの解説においては、事業者が調達コードの遵守に向けて取り組む際の参考としていただくために、基準等の各項目に関連する具体的な取組事例を掲載しています。これと同じ取組を強制するものではありませんが、各項目の背景や趣旨を理解し、また、どこにどのようなリスクがあるかを考慮した上で、リスクの高さに応じた取組を検討していただくことが、調達コードの効果的・効率的な遵守につながります。

Q:持続可能性に関するリスクとしてどのようなことが考えられますか。

A: 持続可能性に関するリスクとしては様々なものが考えられますが、例えば、差別やハラスメントの存在、児童労働・強制労働の存在、違法な長時間労働、外国人労働者(技能実習生)の不当な扱い、違法に採取された原材料の使用、個人情報の漏えいなどが考えられます。
自社だけでなく、サプライチェーンにおいてもこうしたことが起きるリスクがあることを認識する必要があります。

Q:チェックリストは何のためのものですか。東京2020組織委員会に提出したチェックリストは一般に公表されますか。

A: 東京2020組織委員会では、調達コードの遵守が困難な事業者と契約するリスクを低減するため、入札参加希望者等から、「持続可能性の確保に向けた取組状況について」(チェックリスト)を提出していただき、持続可能性に関してどのように取り組んでいるのかを確認することとしています。
また、事業者においては、チェックリストの記載を通じて、調達コードに関する理解を深めるとともに、自らの持続可能性に関する取組状況を振り返り、より高い水準への改善に向けて活用していただきたいと考えています。
なお、提出いただいたチェックリストの公開あるいは第三者への提供等は行いません。

Q:調達コードを遵守できなかった場合に罰則等はありますか。

A: サプライヤーに調達コードの不遵守が判明した場合、契約を継続し難い特段の事情がない限り、直ちに契約を解除することはせず、不遵守のあった点についてサプライヤーに改善を求めることとしています。ただし、調達コードの重大な不遵守(自社において深刻な法令違反があった場合等のほか、サプライチェーンに対する改善要求の働きかけに全く協力しない場合等は、重大な不遵守となる可能性があります。)があるにもかかわらず適切に改善に取り組んでいないと認められる場合には契約を解除する場合があります。

Q:サプライヤーだけでなく、そのサプライチェーンも調達コードを遵守する必要がありますか。

A: 調達コードは、その趣旨として、供給過程全体における持続可能性の確保を目指すものであり、サプライヤーだけでなく、それらのサプライチェーンにおいても遵守されるべきものです。ただし、東京2020組織委員会とサプライチェーンには契約関係がなく直接遵守を求めることはできないため、サプライヤーから調達コードの遵守を働きかけていただくこととしています。

Q:すべてのサプライチェーンに働きかける必要がありますか。

A: 多数のサプライチェーンが存在する場合に、その全てに働きかけを行うことは困難ですので、リスクの高いサプライチェーンや分野に関してより重点的に働きかけを行うこと(リスクベース・アプローチ)を推奨しています。

Q:通報受付窓口とは何ですか。

A: 東京2020組織委員会では、調達コードの不遵守またはその疑いを生じ得る事実がある場合にそれを通報することができる窓口を設置します。受け付けた通報について解決を図る上で、関係する事業者に協力を求める場合があります。

木材

Q:木材を調達する際の注意点はありますか。

A: 木材の調達基準3または4に該当する木材を調達していただくことが必要ですが、それに加えて、調達基準5にあるとおり、国産材を優先的に選択する努力をお願いします。
コンクリート型枠など、現状で国産材製品に品質やコストの面で課題がある場合もありますが、国産材は環境や社会に負の影響を与えるリスクを指摘されることが少ないこと、また、国内林業の振興や森林整備の推進に貢献できることから、国産材の利用に積極的に取り組んでいただくようお願いします。

木材の調達基準に関しては、以下のページもご参照ください。
持続可能性に配慮した木材の調達基準の運用に関してよくあるご質問

農・畜・水産物

Q:農・畜・水産物の調達基準における「サプライヤー」は、どのような事業者を指していますか。

A:農・畜・水産物の調達基準における「サプライヤー」は飲食提供事業者を指しています。東京2020組織委員会では、選手村等での飲食提供について外部の飲食提供事業者に委託等する予定であり、農産物等の食材の調達についてもこの飲食提供事業者が行うことになります。

Q:(飲食提供事業者が食材の調達先を検討するに当たり、)調達基準に合致する農産物等を供給できる生産者を見つける方法がありますか。

A:GAP等の認証を受けている生産者の情報等については、各々の認証のスキームオーナー等から概ね公表されています(各認証のHPについては農・畜・水産物の調達基準の解説をご覧ください)。
また、中小企業世界発信プロジェクト推進協議会が運営するビジネスチャンス・ナビ2020(別ウィンドウで開く)では、生産者等が掲載する農産物等の生産情報や認証等の取得状況について検索することができます。さらに、同サイトのマッチング機能を利用して、供給を希望する生産者等を募集することもできます。

Q:有機農産物であれば農産物の調達基準を満たしたことになりますか。

A:有機農産物であるだけでは調達基準を満たすこととはなりません。農産物の調達基準においては、GAP認証等を受けて生産された農産物であれば基準を満たすとした上で、持続可能性の観点からさらに望ましいものを推奨することとしており、有機農産物はこの推奨されるものに該当します。このため、有機農産物であってもGAP認証等を受けて基準を満たすことが必要です。

Q:(農産物の調達基準4に関して、)都道府県等が策定するGAPであれば、どれでもよいでしょうか。

A:都道府県等が策定するGAPについては、その要求内容が農林水産省のGAPガイドラインに準拠しており、かつ、都道府県等公的機関が第三者確認を行う仕組みとなっていることが必要です(詳細については農産物の調達基準の解説で説明しています)。
なお、GAPガイドラインに準拠した都道府県等のGAPについては、農林水産省ウェブサイト(別ウィンドウで開く)で公表されています。第三者確認の仕組みの有無については、各都道府県にお問い合わせください。

Q:蜂蜜は畜産物の一種ですが、畜産物の調達基準はどのように適用されますか。

A:蜂蜜については、畜産物の加工食品に当たるものとして調達基準が適用されます。ただし、他の家畜の飼養方法との違いを踏まえ、
1.食材の安全を確保するため、蜂箱・器具等の消毒やダニ駆除・腐蛆病予防剤の使用等による衛生管理が実施されていること
2.作業者の労働安全を確保するため、採蜜作業において防護服が着用されていること
について養蜂事業者が書面(国産蜂蜜の場合は、養蜂事業者が1.及び2.について(一社)日本養蜂協会の「ミツバチ採蜜・衛生管理台帳」等)に記録し、それを保管している場合に、畜産物の調達基準に合致するものとします。