卓球

卓球

卓球のピクトグラム

パラリンピック競技

卓球

高速サーブに、ネット際へのショット。選手独自のスタイルで最強の座を狙う。

競技概要

愛好者も多く、世界的に普及している卓球は、第1回のローマ1960大会から継続して実施されている競技の一つ。オリンピックで卓球が正式競技になったのはソウル1988大会。パラリンピックの卓球が先に始まっているのだ。

パラリンピックの卓球が対象とする障がいは幅広い。まず、肢体不自由と知的障がいの2つに大別され、肢体不自由クラスには車いすと(立って競技する)立位がある。試合はそれぞれの障がいの程度に応じて、さらに11クラスに分かれて競う。

使う用具や試合の進め方、得点の入り方といった基本的なルールはオリンピックの卓球とほぼ同じだが、障がいクラスによってサーブやトスなどに特別ルールが設定されている。

試合は男女別に、1対1で戦う個人戦と2~4人でチームを組んで戦う団体戦があり、それぞれクラス別に競技を行う。障がいに応じた多彩なプレースタイルや粘り強いラリーの応酬、多様な戦略など見どころは多い。障がいのない人も参加する大会でも上位入賞を果たす選手もいる。

種目

  • シングルス C1(男子)
  • シングルス C2(男子)
  • シングルス C3(男子/女子)
  • シングルス C4(男子/女子)
  • シングルス C5(男子/女子)
  • シングルス C6(男子/女子)
  • シングルス C7(男子/女子)
  • シングルス C8(男子/女子)
  • シングルス C9(男子/女子)
  • シングルス C10(男子/女子)
  • シングルス C11(男子/女子)
  • シングルス C1-2(女子)
  • 団体 C1-2(男子)
  • 団体 C1-3(女子)
  • 団体 C3(男子)
  • 団体 C4-5(男子/女子)
  • 団体 C6-7(男子)
  • 団体 C6-8(女子)
  • 団体 C8(男子)
  • 団体 C9-10(男子/女子)

ESSENCE OF THE SPORT/競技の魅力、見どころを紹介!

それぞれのスタイルで行われるラケットワーク・ラリー。高いパフォーマンスを見逃すな。

卓球の選手

卓球台やラケット、ボールといった用具を含め、基本的なルールはオリンピックの卓球とほぼ同じ。試合は1セット11点先取の5セット制で行われ、3セット先取した方が勝ちとなる。

肢体不自由クラスは車いすと立位に分かれ、さらに障がいの程度や運動機能などから重い順に、車いすはクラス1~5まで、立位はクラス6~10に細かく分かれる。知的障がいはクラス11の1クラスのみ。障がいクラスによって、一部のルールが変更されている。

ルール上の主な変更としてはサーブのトスがある。オリンピックのルールでは開いた手の平にボールを乗せてから、卓球台より垂直方向に16センチ以上投げてから打たなければならないが、パラリンピックでは、障がいの特性によって正規のトスが難しい場合は、ひじ先に乗せてトスしたり、ラケットに乗せてからトスしたりする工夫も認められている。

特に車いすクラスについては、サーブしたボールが守備側のエンドラインを正しく通過せずにサイドラインを割った場合は、やり直し(レット)になる。また、座位の高い方が有利なため、車いすのクッションの高さは最大15センチまでと決まっている。

選手は障がいに応じ、車いすや義足、杖などの補助具を使ったり、ラケットを口でくわえたりするなど、さまざまなプレースタイルで競技を行う。それぞれのスタイルで、コースを正確につくラケットワークや高い集中力で繰り広げられるラリーの応酬、時速100キロメートルを超えるスマッシュや、強打をものともせずに打ち返すレシーブなど、高いパフォーマンスが見どころだ。

座位で行う車いすクラスは車いすを操作するチェアワークに加え、低い位置でのプレーとなるため、立位の卓球よりも速いラリーや、ネット際に落とすボールなどの技が披露される。ハイレベルなテクニックにも注目だ。

知的障がいクラスはオリンピックと同じルールで行われ、相手との駆け引きやメンタルの強さを日常の練習を通じて体で覚え、それを以下に試合で発揮できるかが重要。卓球は陸上・水泳と並んで知的障がいクラスがある数少ないパラリンピック競技種目の一つでもある。

OUTLOOK FOR THE TOKYO 2020 GAMES/2020年に向けた競技の展望

絶対王者、中国を脅かすのは?新たなスター誕生にも期待。

卓球の選手

パラリンピック競技の中で卓球は出場選手数が多く、近年は陸上競技、水泳に続いて第3位となっている。出場権を得るには大陸別選手権大会での優勝、または国際大会を転戦してポイントを稼ぎ、世界ランキング上位に入ることなどが必要となる。リオデジャネイロ2016大会では47の国と地域から約270人の選手が出場したが、近年、圧倒的な強さを誇るのは卓球王国の中国だ。

金メダリストも大勢いるが、例えば、ロンドン2012大会に初出場し、女子立位クラス8で金メダルを獲得したジンディアン・マオ(またはチ・ケイテン)(中国)はリオデジャネイロ2016大会で連覇を達成。しかも、予選ラウンドから決勝までに失ったセットはわずか1という圧勝だった。20代半ばで3連覇に挑む東京2020大会でもさらに成長したプレーが期待できる。

また、リオデジャネイロ2016大会で男子クラス10を制したヤン・ゲ(またはカツ・ヨウ)(中国)はアテネ2004大会からリオデジャネイロ2016大会までパラリンピックに連続出場し、個人・団体戦合わせて6個の金メダルを獲得しているエースだ。東京2020大会では群雄割拠のクラス10で、自身初のシングルス連覇に挑む。

障がいクラスによっては、一般の大会にも出場し、活躍する選手も少なくない。例えば、先天性右前腕欠損で、女子立位クラス10のナタリア・パルティカ(ポーランド)はパラリンピックにはシドニー2000大会から出場し、アテネ2004大会からリオデジャネイロ2016大会までシングルスで4連覇し、リオデジャネイロ2016大会では団体戦金メダルにも貢献している。オリンピックにも北京2008大会とリオデジャネイロ2016大会まで出場。東京2020大会での活躍も期待される。中国の牙城を揺るがす国の登場や、若手選手の台頭なども東京2020大会では注目される。

<日本>
これまで日本選手も多数出場しており、入賞者も出ている。リオデジャネイロ2016大会に日本選手団最年長の68歳で出場した別所キミヱ(車いすクラス5)もその一人で、アテネ2004大会から連続出場し、北京2008大会から3大会で入賞を果たしている。別所らベテラン勢と、21歳でリオデジャネイロ2016大会に初出場した岩渕幸洋(立位クラス9)など台頭する若手と知的障がいクラス(クラス11)でのリオデジャネイロ2016大会初出場組の竹守彪と伊藤槙紀の両選手らが融合し、東京2020大会ではさらなる高みを目指す。

TRIVIA/知られざる競技のヒミツ

Question

パラリンピックで使う卓球台はサイズやネットの高さなどはオリンピックと全く同じだが、車いすの選手がプレーすることを考慮したルールが一つある。それは何か?

Answer

A:選手が台に近づいたときにぶつからないよう、台の脚はエンドラインから少なくとも40センチメートル内側に取り付けられている。

競技会場

オリンピック競技一覧

パラリンピック競技一覧