テコンドー

テコンドー

テコンドーのピクトグラム

オリンピック競技

テコンドー

華麗な蹴り技の応酬。緊迫した攻防が連続する。

競技概要

テコンドーは、古くから朝鮮半島に伝わる武術のテッキョンと日本の松濤館空手を母体に、1955年韓国のチェ・ホンヒによって創始された格闘技。韓国では国技となっている。「足のボクシング」ともいわれ、スピーディーで見応えのある足技が特徴だ。愛好家は世界に8,000万人いるという。

オリンピックではソウル1988大会とバルセロナ1992大会で公開競技として行われ、シドニー2000大会から正式競技として実施されている。テコンドーにはもともとキョルギ(組手)とプムセ(型)があるが、オリンピックに採用されたのはキョルギ。男女ともに4階級で、トーナメント方式で争われる。

8メートルの八角形のマットで1ラウンド2分間を3ラウンド行う(インターバル1分)。ノックアウト(KO)で決着する場合と、得点・減点の集計で決まる場合がある。試合では頭にヘッドギアと胴部には電子防具を装着する。

種目

  • 男子58kg
  • 男子68kg
  • 男子80kg
  • 男子80kg超級
  • 女子49kg
  • 女子57kg
  • 女子67kg
  • 女子67kg超級

ESSENCE OF THE SPORT/競技の魅力、見どころを紹介!

回し蹴り、横蹴り、多様な蹴り技が見もの

テコンドーの選手

テコンドーの魅力はなんといっても華麗でダイナミックな蹴り技の応酬だ。前蹴り、横蹴り、回し蹴り、後ろ回し蹴りなど、蹴り技の種類は実に多彩。素人目には何が起こったのかわからないようなスピードで、さまざまな角度、方向からの蹴り技が次々と繰り出される。時には飛んだり宙を回ったり、アクロバティックな動きも見る者をとりこにする。かかと落としや後ろ回し蹴りなどの豪快な大技が決まると、会場から大歓声が沸き起こる。

ロンドン2012大会からは、技術の有効性や打撃の強さを公正に判定するために、電子センサーが付いたプロテクターやヘッドギア、ソックスなどを使用する。また、下半身への攻撃は禁止されている。足技に象徴されるテコンドーだが、手技も存在している。顔面へのパンチは禁止されているため、手による攻撃はボディーのみになる。

テコンドーは顔や胴に防具をつけており、直接当てて攻める「フルコンタクト」。思い切り力を込めて当たり合うため、迫力があり、観戦者もエキサイトしてくるのである。

ポイントを積み重ねて勝ちが決まることが多いので、どんな技が何ポイントなのか知っておきたい。基本的にプロテクターに攻撃が当たることでポイントとなる。頭部へのストレートな攻撃は3点、回転が入ると5点。また、胴部へのストレートな攻撃は2点、回転が入ると4点となる。胴部へのパンチは1点となる。倒れた後、審判により8カウントまでにファイティングポーズをとれないとKOになり、試合はその時点で終了するが、KOはあまり多くなく、ほとんどの試合はポイント差で勝敗が決まる。また、逃げてばかりで消極的な態度など、減点となる反則も存在する。減点になった場合は、相手選手に1点与えられる。10回反則をもらうと試合はその時点で終了となり、仮に相手よりポイントが上回っていたとしても、相手選手の勝利となる。これらの知識も得ておくと、試合をより面白く見ることができる。

どの選手も体が柔らかく、180度開脚は当たり前。そうなると「リーチ」である脚の長さが重要になる。選手の脚の長さにも注目だ。技の名前や審判の合図には韓国語が用いられる。技では回し蹴りが「トルリョチャギ」、かかと落としが「ネリョチャギ」など。「準備」が「チュンビ」、「継続」が「ケイソク」など日本語に似た言葉もある。

OUTLOOK FOR THE TOKYO 2020 GAMES/2020年に向けた競技の展望

テコンドー発祥の地・韓国を脅かす、ヨーロッパや西アジアの強豪国。

テコンドーの選手

韓国の国技とあって、やはり韓国が伝統的に強い。リオデジャネイロ2016大会では女子では49kgでキム・ソヒ(韓国)、67kgでオ・ヘリ(韓国)が金メダルに輝いた。男子は韓国勢3人が銅メダル。58kg、68kg、80kg超級で3位に食い込んだ。

男子では、2大会連続で金メダルを獲得した選手はまだおらず、2大会連続メダル獲得というケースも珍しい。それほど、続けて勝つことが難しい競技なのだ。東京2020大会で、リオデジャネイロ2016大会のメダリストが再び表彰台に上がれるか、予測はしにくい。

強豪国は韓国以外にも幅広い。2017年の世界選手権を見てみると、韓国の他、中国、タイ、トルコ、ロシア、イラン、イギリスが3個以上のメダルを獲得している。さらにリオデジャネイロ2016大会で2個のメダルを獲得したアゼルバイジャンも強豪だ。これらの国が東京2020大会でも注目される。

女子は個人では、49kgでゴ・セイギョク(中国)が北京2008大会とロンドン2012大会で、57kgでジェード・ジョーンズ(イギリス)がロンドン2012大会、リオデジャネイロ2016大会と2連覇している。ジェード・ジョーンズの3連覇に期待がかかる。67kg超級ロンドン2012大会銅メダル、リオデジャネイロ2016大会銀メダルのマリア・エスピノサ(メキシコ)は、2017年の世界選手権でも銅メダルと健闘しており、東京2020大会では金メダルへ挑戦してくるだろう。

女子の2017年の世界選手権の結果を見ると、韓国の他、トルコ、ロシア、中国、イギリス、セルビア、アメリカ、タイが複数のメダルを獲っていて、やはり幅が広い。

現在、テコンドーが盛んな国は世界に非常に多くなっている。韓国が一歩リードしていることは確かだが、東京2020大会では、男女ともにさまざまな国がメダル争いに絡んでくるだろう。国際色豊かな試合が観戦できそうだ。

<日本>
日本ではテコンドーの歴史は浅い。オリンピックでのメダルは、シドニー2000大会の女子67kgで岡本依子が獲得した銅メダル1個のみだ。ロンドン2012大会の57kgで5位入賞、2015年の世界選手権で優勝を飾った濱田真由は、リオデジャネイロ2016大会では残念ながら9位に終わった。東京2020大会で出場が決まれば3大会連続となる。さらなる活躍を期待したい。
一方、男子では2016年の全日本選手権58kgで優勝した鈴木セルヒオが最有力選手だ。リオデジャネイロ2016大会の出場がかかった2016年アジア大陸予選では3位となりオリンピック出場を逃したが、東京2020大会の出場に期待がかかる。また、同じ58kgで、2016年全日本学生選手権で優勝した前田寿隆も有望だ。ほかにも多くの若手選手が育っているので、一人でも多くの選手が出場できることを期待したい。

TRIVIA/知られざる競技のヒミツ

Question

試合中に防具が外れてしまい、タイムをして自分で直すと、ペナルティを受ける。だが、あることが起こると、防具が外れてもペナルティを受けずにすむ。それは何か?

Answer

A:審判が先に気付いて治すように指示する。
防具が外れていることに審判が気づき、指示されてから防具を直せばペナルティの対象にならない。ペナルティを受けた場合は、1点のマイナスになる。

(2018年12月1日現在)

競技会場

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