息子への思い胸に、津波を語り続ける 宮城県ピックアップ聖火ランナー 田村孝行さん

Miyagi

田村孝行さん

田村さんは東日本大震災の津波により、女川町で働いていた息子・健太さん(当時25歳)を失いました。それから8年、奥様と2人で全国の人々へ「いのちの大切さ」や「津波から命をまもること」を語り続けています。

「活動を通じて出会いがあり、勇気をもらっている」と話す田村さん。それを力に「親の使命として息子について語って生かし続ける。安全な社会構築に向けてこれからも語り続ける」と、健太さんの最期の場所である女川に立ちます。

もしいつか健太さんとの再会したとき、「あなたの命は安全な社会に向けて大きな役目を果たしたよ!」と言えるように日々を大切に進みたいそうです。

聖火リレーでは健太さんを思い浮かべながら走り、全国の人々に元気な姿を見せたいと意気込みます。

※聖火ランナー応募時(2019年夏頃)に提出いただいた志望理由をもとに構成したものです

健太さんはどのような息子さんでしたか?

幼い頃は、元気いっぱい裸足で駆け回るやんちゃぶり、天気の良い日には一日中砂場遊びに夢中。何事にも諦めることなく目標に向って進む強さや、実直さを持った子でした。我が家の中心で、いつも家族に勇気と元気をくれた頼もしい息子でした。

健太さんとの思い出を教えてください。

健太とのキャッチボール、やがて甲子園出場が親子の夢となりました。健太が中学2年の時に、2人で行った甲子園球場への旅。捕手として頑張る息子の高校野球を応援し見守り続けた日々。様々な場面でぶつかることもあったが、親子で夢に向かい進むことができたことは私の心に残る宝物です。

語り部の活動で人々に話す際に、一番伝えたい点はなんですか?

震災で、守れた命があったこと。有事の時は、最悪を想定し最善を尽くすことが大前提。明日は我が身として考えて欲しい。最も重要なことは、人命優先の備えと危機意識。次世代へは、人は多くの人に支えられていること、命は何よりも尊く重いもの。

安全な社会に向けて一人一人ができることはどんなことだと思いますか?

事故・災害において遺族がそれぞれの課題に対して原因究明・改善に向けて声を上げなければならない社会です。これからは、一人一人が当事者意識を持ち、社会全体で考え、遺族にならない社会づくりに参画していただくことです。

聖火ランナーとして、全国の方に向けて伝えたいことを一言お願いします。

支えられた9年ありがとうを胸に、魂の走りをします。健太と共に!