手綱をトーチに持ち替えて、女性ジョッキー走る 高知県ピックアップ聖火ランナー 濱尚美さん

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濱尚美さん

濱尚美さんは2019年4月、高知県にある高知競馬場で女性騎手としてデビューしました。

聖火ランナーとして伝えたいことの1つ目は、多くの人への感謝です。現在、女性騎手は全国に濱さんを含めて数えるほどしかいません。濱さんのデビューも地方競馬の女性騎手としては5年ぶりで、たくさんの人々の支えがあったからこそレースに臨めているといいます。だからこそ、聖火ランナーを通じて多くの人に「諦めずに頑張り続けること、どんなときも1人ではないこと、感謝の気持ちの大切さ」を強調したいと思っています。

2つ目は、高知県の人への感謝です。広島県出身の濱さんにとって高知県はよく知らない地域で、当初は不安でいっぱいでした。しかし、高知県の人々はすごくフレンドリーで笑って接してくれ、自然も豊かな場所でした。

そんな高知県を多くの人に知ってもらうため、聖火ランナーとして走行します。

※聖火ランナー応募時(2019年夏頃)に提出いただいた志望理由をもとに構成したものです

騎手を目指されたきっかけを教えてください。

中学時代はバスケをしていて、高校でもバスケを続けるつもりでした。

ですが、不意に私は将来バスケット選手になりたいわけではないと将来に悩んでいた時、祖父からの「尚ちゃん騎手にならんか」というたった一言で、心が動かされました。

騎手学校の合格報告を受けて実は祖父も母も騎手を目指していたことを知り、絶対騎手になる。と強く思い直しました。

高知競馬場でのデビューは、どのような理由だったのでしょうか?

なぜ高知に所属することを決めたかと言うと、一番は若手にチャンスがあるというところです。そして、自分の所属調教師の那俄性(ながせ)哲也先生に拾ってもらった身なので、先生にこれから先、恩返しをしたくて絶対高知でデビューして仕事をしたいと思いました。

初めて高知に来る時は不安でいっぱいでした。行ったこともない土地に行って社会人として働くと考えると上手くいくのか怖かったです。ですが、高知の皆がすごくフレンドリーで温かく迎えてくださったおかげで今も楽しく仕事ができています。

実際に高知県に来て良かったところはどんなところですか?

高知、そして四国にも行ったことがなくて、すごく不安でいっぱいでした。ですが、高知県の人たちが皆、フレンドリーで温かく迎えてくださいました。高知県は自然がすごく豊かで多くの観光スポットがあります。仕事のリフレッシュでよく観光しています。今では、高知県に感謝しているし、本当に大好きです。

濱尚美さん
濱尚美さん

女性騎手ゆえの大変なことなどはありますか?

大変なことはたくさんあります。技術面では、筋力が男性と比べるとやはり少ないです。また、生活面でも女性だから注目されるし、女性だから色んな人の目があります。今では、足りてないところをどう補っていくか、カバーしていけるか考えながら仕事をしています。もちろん筋力トレーニングはしていますが、どうしても男性と比べると力の差は生じてしまうので、そのように考えています。

そこで救われたのは、(高知の方々が)プライベートの場面でたくさん話してくれるところです。プライベートなのにプライベートじゃないような周囲の視線があり、自分1人だと外に出たくなくなっていましたが、そんな中で外に連れ出してくれる人がいたから、明るく仕事ができているのだと思います。

聖火ランナーとして、女性騎手として、そして高知県の代表としてどんなことを伝えていきたいですか?

1つは、高知県への感謝です。私は18歳とまだまだ子供ですが、1人の社会人として成長させてくれている場所。やりたいことができ、その仕事が楽しいと思えることは幸せなことだと思います。

2つ目は、何事も諦めないことの大切さ、夢がある素晴らしさです。騎手という仕事は、男性社会で女性の人数がものすごく少ないです。騎手になるまでの道のりも、なってからの出来事もたくさんの苦労がありました。何度も諦めそうになりましたが、前を向いてひたすら進みました。そして今、騎手になり毎日が充実しています。もちろん今でも苦労することは山ほどありますが、後ろを振り返ることなく挑戦し続けたいと思っています。