東京2020大会延期後初のテストイベントを車いすラグビーで開催

国立代々木競技場で行われた「運営テスト ― 車いすラグビー」
国立代々木競技場で行われた「運営テスト ― 車いすラグビー」

公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)は2021年4月3日(土)~4日(日)の2日間、東京2020大会本番時と同じ会場である国立代々木競技場にて、車いすラグビーのテストイベントを実施しました。

「運営テスト」として競技運営を中心に確認を行った今回のテストイベントは無観客で開催。一般社団法人日本車いすラグビー連盟の協力のもと、16名の日本代表候補選手に加え、約10名のフィールドキャスト(大会ボランティア)の方々にも参加いただきました。

競技運営面を中心に連携や設営の検証

テストは主に、全体の連携、競技における設営、競技の運営、新型コロナウイルス感染症への対応の4項目について行いました。

1.全体の連携

東京2020組織委員会をはじめ、会場運営チーム、その他関係者がどのように連携していくか、また様々な事象が起こった際の情報集約について確認をしました。国立代々木競技場の会場運営チームは、2019年にハンドボールとパラバドミントンのテストイベントを行っていますが、今回車いすラグビーでも連携の検証を行うことで、東京2020大会全体の競技運営の流れを確認することができました。

2.競技における設営

競技における会場設営では、床の設営から撤去について検証し、概ね予定通りの所要時間で行うことができました。国立代々木競技場は大会期間中には、ハンドボールから車いすラグビー、パラバドミントンと会場の転換が2回あり、設営に関するタイムスケジュールは非常に大きな課題としていましたが、今回の運営テストで最終的な確認をすることができました。

また、本大会で使用する床材を検証する事でそのオペレーション課題の検討を図り、新しい素材の利用で競技運営に影響がないかのチェックを行いました。

3.競技の運営

競技運営のテストとして、今回は紅白戦形式で3試合行いました。1試合約4名のナショナル・テクニカルオフィシャル(審判・技術役員)で試合を進行し、審判と会場運営側との連携も確認しました。

車いすラグビー特有のテスト項目として、床材の清掃があります。車いすのターンや急旋回があるという競技特性から、床材に付着する車輪の跡や、車いすやボールのすべり止めとして使用する松脂の清掃が重要となります。今回は清掃にかかる時間や清掃方法、その清掃による床材への影響なども確認しました。

床材の清掃
床材の清掃

新型コロナウイルス感染症への対応を検証

選手も含めた衛生管理の徹底
選手も含めた衛生管理の徹底

テストイベントでは、新型コロナウイルス感染症対策の検討を最重要課題としています。

今回の運営テストでも、フィジカル・ディスタンスの確保などによって物理的な接触を最小限に抑えるほか、手洗い・手指消毒、マスク着用、30分ごとの換気などによる衛生管理といった、「プレイブック」に定める基本的な対策の検証を行いました。

また、今回は選手や関係者のスクリーニング検査を実施し、スクリーニング検査を受けた方とそれ以外の方が交わらないよう動線を分けるゾーニング(エリア分け)の検証も行いました。

そのほか、これまでの競技運営計画にはなかった消毒作業がタイムテーブルに及ぼす影響の確認も行いました。結果として、競技備品の消毒作業が現在の運営計画の中で実施できること、また、車いすラグビー特有の対策として必要な車いすの車輪の消毒についても、選手控室の出入口付近に消毒液を浸したタオル等を置くことでスムーズな対応ができることなど、今回の運営テストでも多くの知見を得ることができました。

今回の検証結果を踏まえて、大会本番時の具体的な感染症対策の検討を進めていきます。

選手控室の出入口
選手控室の出入口

検証結果を集約し全体共有を図ることで、安全・安心な東京2020大会を実現

東京2020組織委員会は、各プロスポーツ団体からも情報共有をいただきながら準備を進め、今回初めて新型コロナウイルス感染症への対応を含めたテストイベントを再開しました。これまで国際競技連盟(IF)や国内競技連盟(NF)が蓄積してきた知見に加え、この運営テストでの検証結果を集約し、他の競技・会場にも共有化を図ることが重要だと考えています。東京2020組織委員会は、安全・安心な東京2020大会の競技運営に向けて、IFやNFを含む関係団体と連携しながら検証を進めています。テストイベントを通して安全・安心な東京2020大会の運営を検証していく取り組みについては、引き続きお知らせしてまいります。