プレーバック・リオ パラアスリート4300人が熱闘、日本はメダル24個獲得

リオデジャネイロ2016パラリンピックの開会式、入場行進する日本選手団
リオデジャネイロ2016パラリンピックの開会式、入場行進する日本選手団

リオデジャネイロ2016パラリンピックは、2016年9月7日から18日まで、159の国と地域、難民選手団合わせて約4300人の選手が参加して行われ、日本からは選手132人が出場した。南米初のパラリンピックとなった同大会では、トライアスロンとカヌーが新たに採用され、22競技528種目で熱戦が展開された。メダルの最多獲得国は、4大会連続で中国。特に金メダルの数は、ロンドン2012大会の95個から増加し107個を手にした。

日本の最多メダルは木村敬一、車いすラグビー、ボッチャが初メダル

日本は銀10個、銅14個の合計24個を獲得し、総数では前回大会の16個を上回った。

日本選手団の最多メダル獲得者は、水泳の木村敬一で銀2個、銅2個。また陸上競技の佐藤友祈はパラリンピック初出場ながら、男子400mと1500mでそれぞれ銀メダルに輝き、初実施のパラカヌーでは、瀬立モニカが入賞を果たした。そのほか団体競技ではボッチャが銀、車いすラグビーが銅と、ともに初のメダルをつかんだ。

あの感動を再び。リオの12日間を振り返ろう

プレーバック・リオ パラアスリート4300人が競演
30:04

「聖地」マラカナンで行われた開会式

開会式はブラジルサッカーの「聖地」である、マラカナン・スタジアムで行われた。セレモニーの始まりを告げるカウントダウンが「0」になると、車いすのプロライダーが登場してのパフォーマンス。さらにステージにはリオデジャネイロの名所の一つである、ビーチが出現するなど凝った演出もなされた。また日本選手団は、旗手を務める車いすテニスの上地結衣を先頭に笑顔で行進した。セレモニーのラストは聖火台へのパラリンピック聖火の点火。雨が降りしきる中、無事に火が灯ると花火が打ち上がり、障がい者スポーツの祭典「パラリンピック」の始まりを祝福した。

出場選手中最多となる9つのメダルを獲得した水泳のダニエル・ディアス(ブラジル)
出場選手中最多となる9つのメダルを獲得した水泳のダニエル・ディアス(ブラジル)

地元の「ヒーロー」ディアス、6冠に輝いたボキ

水泳のダニエル・ディアス(ブラジル)は、リオ2016大会が自身3度目のパラリンピックだった。初出場の北京2008大会では9つのメダル、ロンドン2012大会では6つの世界新記録を記録し、金メダル6つを手にしていた。まさに地元の「ヒーロー」であるディアスは、自らの泳ぎで大会を盛り上げた。50m、100m、200mの自由形と50m背泳ぎ(全てS5)の4冠に輝くなど、メダル獲得は出場選手中最多となる9つとなった。またパラリンピックで獲得したメダルの数も「24」としている。

金メダル数で他を圧倒したのは、「The Beast」、野獣というニックネームを持つ水泳のイハル・ボキ(ベラルーシ)だった。男子100mバタフライS13では、2位と3秒近く差をつける53秒85の世界新で優勝。さらに男子100m背泳ぎS13でも56秒68の世界新を樹立し頂点に立った。ボキはそのほか、男子400m自由形S13を制するなど、獲得した金メダルは出場選手中、トップとなる6つ。ロンドン2012大会の5冠を超える結果となった。

陸上競技、女子100mT12など3冠に輝いたオマラ・デュランド(キューバ)
陸上競技、女子100mT12など3冠に輝いたオマラ・デュランド(キューバ)

「最速女王」デュランド、「前人未到」に挑んだラーマン選手

リオ2016大会では200を超える世界新記録が生まれた。中でも女子の陸上競技で、全クラスを通じて最速タイムを出したのが、オマラ・デュランド(キューバ)である。ロンドン2012大会で100mと400mの2冠に輝いたデュランドは、大会後に出産のため一時競技を離れた。3年のブランクを経て、2015年の世界選手権で復帰。リオの女子100mT12決勝では、自身の世界記録を更新する11秒40をマークした。400mも世界新で制し、200mと合わせて3冠に輝いている。

2020年3月に亡くなったパワーリフティングのシアマンド・ラーマン選手(イラン)の「超人」ぶりも忘れてはならない。ロンドン2012大会の100kg超級を制したラーマン選手は、リオ2016大会では107kg超級にエントリー。2回目の試技で300kgを持ち上げると、3回目で305kg、そして4回目では310kgを達成してみせた。300kg突破は競技史上初の出来事であり、大きなインパクトを残した。

競技史上初の300kg突破を果たしたパワーリフティングのシアマンド・ラーマン選手(イラン)
競技史上初の300kg突破を果たしたパワーリフティングのシアマンド・ラーマン選手(イラン)

ウズベキスタン、マレーシアなど初の金メダルを獲得

過去大会で金メダルのなかったウズベキスタンは、競技初日から複数の金メダルを獲得した。柔道男子60kg級決勝では、世界ランキング1位のシェルゾド・ナモゾフが、日本の廣瀬誠と対戦して一本勝ちした。また陸上競技男子円盤投F37では、フスニッディン・ノルベコフが59m75の世界新記録で優勝。2位の選手とは約6mの差をつける圧勝だった。これで勢いにのったウズベキスタンは、リオ2016大会で8つの金メダルを手にしている。

マレーシアは競技3日目、陸上競技男子100mT36に出場したモハンマド・リジュアンが、パラリンピック新記録となる12秒07で頂点に立ち、母国に初めての金メダルをもたらした。同国がパラリンピックに参加して44年、この日は男子砲丸投F20のモハンマド・ジヤド・ゾルケフリも世界新記録で優勝し、「ダブル金メダル」と歴史に残る一日となった。そのほかリオ2016大会では、カザフスタン、ジョージア、ベトナムもパラリンピックでの初メダルを手にしている。

東京2020パラリンピックでは、どんな記録が生まれ、どんな記憶が残るのか。期待が膨らむ。