ソフトボール

幅広い世代で楽しまれるスポーツ 3大会ぶりにオリンピック競技に復活

競技紹介アニメーション「One Minute, One Sport」

ソフトボールのルールや見どころを1分間の手書きアニメーション動画でご紹介します。ソフトボールに詳しい人も、そうでない人も、まずは動画をチェック!

One Minute, One Sport ソフトボール
01:29

競技概要

野球から派生した球技であるソフトボールは、ゲームの進め方などの基本的なルールは野球とほぼ同じだが、グラウンドのサイズや使用球などが大きく異なっている。円周12インチ(30.16~30.80センチメートル)のボールを細くて短い3号バットで打つため、打球があまり遠くまで飛ばないのも特徴だ。そのため野球に比べてコンパクトな競技場で行うことができ、運動範囲も狭いので、世代や性別を問わずに楽しまれているスポーツだ。

ソフトボールは野球と同様に、各9名(指名選手を活用する場合は10名)の2チームが攻撃と守備を交互に行う。攻撃側がボールを打って進塁し、ホームベース(本塁)に帰るごとに1点が入り、7回終了時点で得点の多いチームが勝利する。同点の場合は延長戦に突入するが、勝敗を早く決するための得点促進ルールとして、8回以降はノーアウトで二塁にランナー(前回の最後に打撃を完了した選手)を置くタイブレーカー(旧称タイブレーク)が採用される。

オリンピックでの歴史は新しく、女子のみがアトランタ1996大会から正式種目として採用され、北京2008大会まで実施された。

アメリカや日本など一部の国では盛んだが世界的な普及度が高くないなどの理由によって、ロンドン2012大会・リオデジャネイロ2016大会ではオリンピックの正式種目から除外された。東京2020大会では女子のソフトボールが男子の野球と共に追加種目として実施される。

種目

  • ソフトボール(女子)
Photo by Mark Dadswell/Getty Images
Photo by Mark Dadswell/Getty Images
2008 Getty Images

競技の魅力、見どころを紹介

*スピーディーでスリリングな展開が魅力 *

時速100キロメートル超のスピードボールとの対決

投手・捕手間の距離は13.11メートル(野球は18.44メートル)、各塁間は18.29メートル(野球は27.43メートル)、外野フェンスまで67.06メートル(野球は76.199メートル以上)とフィールドのサイズはコンパクト。だがそのため、プレーがスピーディーになり、スリリングな展開がソフトボールの魅力だ。

例えば、敬遠することを宣言し、一球も投げることなく打者を一塁へ歩かせることができる「故意四球」など、ソフトボール独特のルールも多々あるが、最も目を引くのは、下手投げに限られるピッチャーの投法だろう。下から投げるという意味では共通している野球のアンダースローとは異なり、手首は必ず体側線を通過させながら、球を離さなければならない。腕を大きく回転させてから投球する、ソフトボールにおいて最もポピュラーな投げ方であるこのウインドミル投法は、遠心力を利用することでスピードを得ている。トップレベルの女子選手の球速は、時速100キロメートルを超えるが、投手・捕手間の距離が野球に比べて近いため、体感速度は野球の時速150キロメートル程度に匹敵するとされる。下から浮き上がるライズボールや、落ちるドロップボールなどの球種をどのように組み合わせてバッターに対抗するか、投打の駆け引きが最大の見どころとなる。

東京2020大会に向けた展望

圧倒的な強さを誇る王者アメリカ 日本、オーストラリアがそれに続く

過去4大会のオリンピックでは、女子種目のみ行われ、出場枠は8チームに限られていた。まず全チーム総当たりの予選リーグを行って、上位4チームが決勝トーナメントへ進出。決勝トーナメントは、ページシステムと呼ばれるソフトボール独特の、敗者復活戦を含む変則的な競技形式で行われた。東京2020大会の出場チーム数は、これまでの「8」から「6」へと減少する。

圧倒的な強さを誇るのは、ソフトボール発祥の地でもあるアメリカだ。アトランタ1996大会・シドニー2000大会・アテネ2004大会と3大会連続で金メダルを獲得し、日本が悲願の優勝を果たした北京2008大会まで世界一の王座を譲らなかった。アメリカにおいてソフトボールはレクリエーションスポーツとして人気が高いため専用施設も多く、広く親しまれているという地盤があるため選手層も厚い。世界選手権においても、常に好成績を収めている。

その他の国では、オーストラリア、カナダ、中国、そして日本が、過去4大会すべてに参加している。そしてアメリカ、日本、そしてオーストラリアが、毎大会のメダルをほぼ独占してきた。強豪国アメリカに、鉄壁の守備力と剛速球を武器とする投手力で立ち向かう日本という図式は、簡単には揺るがないだろう。

東京2020大会での復活を機に、ソフトボール競技に注目が集まり、世界的普及が進むことが期待される。

<日本>

日本はオリンピックにおいて、アトランタ1996大会で4位、シドニー2000大会で銀メダル、アテネ2004大会で銅メダル、そして北京2008大会で金メダルを獲得した。北京2008大会では、時速120キロメートルを超える速球を記録し世界最速右腕と称されるエース・上野由岐子の力投が光り、2日間で3試合を完投した「上野の413球」は大きな話題となった。

伝統的に守備力に定評があり、守り勝つのが日本の持ち味だ。俊足・好打の選手も揃っており、宇津木麗華ヘッドコーチのもと、選手の入れ替えや絞り込みを行いながら、日本代表の精力的な強化を進めている。

トリビア

(2020年3月24日現在)