野球

Photo by Nick Laham/Getty Images
Photo by Nick Laham/Getty Images

世界トップクラスの華麗なスーパープレー。選ばれし6チームで金メダルを争う

競技紹介アニメーション「One Minute, One Sport」

野球のルールや見どころを1分間の手書きアニメーション動画でご紹介します。野球に詳しい人も、そうでない人も、まずは動画をチェック!

One Minute, One Sport 野球
01:14

競技概要

9名ずつの2チームが対戦し、3つのアウトを取ることによって攻撃側と守備側をチェンジしながら得点を重ねて勝敗を競う競技。攻守の交代を9回繰り返した時点(9イニング)で、より多く得点しているチームが勝者となる。同点の場合は延長戦が行われ、北京2008大会では延長11回からのタイブレーク(注1)が導入された。

両チームはスターティングメンバーとして、9名の選手の攻撃時の打順と、守備時のポジション(守備位置)をあらかじめ決定しておく。守備時にグラウンドに立つのは、ピッチャー(投手)・キャッチャー(捕手)のバッテリー、内野手のファースト(一塁手)・セカンド(二塁手)・サード(三塁手)・ショート(遊撃手)、外野手のレフト(左翼手)・センター(中堅手)・ライト(右翼手)である。

オリンピックにおいては、ロサンゼルス1984大会とソウル1988大会で公開競技(注2)として実施され、バルセロナ1992大会から正式競技に採用された。以降、北京2008大会まで5大会連続で実施された。数々の熱戦が繰り広げられてきたが、ロンドン2012大会およびリオデジャネイロ2016大会では、世界的普及度が低い、女性の同一競技がないなどの理由で正式種目から除外された。東京2020大会においては、開催都市提案による追加種目として実施されることが決定し、オリンピックへの復帰を果たすこととなった。

(注1)タイブレーク
通常は無死、走者なしの状態から新しいイニングが開始されるが、タイブレークでは無死、走者一・二塁からプレーを開始する。得点しやすくすることによって、延長が長引くことを防ぐ狙いがある。
(注2)公開競技
オリンピックにおいて試験的に実施する競技。金銀銅メダルは授与されるが、各国・地域の公式な獲得メダル数には含まれない。メダルはサイズが異なるなど、正式競技のものと区別される。

種目

  • 野球(男子)

競技の魅力、見どころを紹介

手に汗握るピッチャーとバッターの駆け引き エキサイティングなプレーで勝利をつかむ

多くの複雑なルールに加え、様々な戦略・戦術が存在するが、まず試合を作るのはピッチャーとバッター(打者)の対決だ。トップレベルのピッチャーは、時に時速160キロメートルをも記録する剛速球に、スライダーやフォークボールなどの変化球を織りまぜ、さらに緩急を付けた配球とコントロールでバッターを翻弄し、より多くのアウトを得ようとする。常にバッターに対してボールを投げ続けるピッチャーは、他の野手と比べて体力の消耗が激しいため、疲労度や戦略によって比較的頻繁に交代する。

一方バッターは、優れた動体視力でピッチャーが投げる球種を見極めてヒットを打ち、1人でも多く出塁し、ホームに生還することによって多くの得点を得ようとする。また、鋭いスイングで100メートルを超すホームランや、塁上のランナーを本塁に生還(得点)させるタイムリーヒットを放つことで得点を増やしていく。

バッターの強烈な打球をアウトに仕留める野手の華麗なスーパープレーも見どころだ。外野に飛んだ大きな当たりをダイビングキャッチしたり、外野から速球を投げてバックホームするランナーをアウトにしたりするなど、トップアスリート達による、俊足や強肩などを活かしたハイレベルな熱いプレーを堪能したい。

東京2020大会に向けた展望

世界的に進む代表選手のプロ化 選ばれし6チームによるハイレベルな試合

野球は、北中米、東アジアに強豪国・地域が非常に多く、それに加えて南ヨーロッパの国々、オーストラリアなどが出場する可能性が高い。

正式種目となったバルセロナ1992大会からは、8チームが出場して総当たり戦の予選ラウンドを行い、上位4チームが決勝トーナメントに進出するという試合形式をとっていた。東京2020大会では、出場チーム数はこれまでの「8」から「6」へと絞られる。

過去5大会では、キューバが3回金メダルを獲得し、アメリカ、韓国がそれぞれ一度ずつ優勝している。その他、公開競技だったロサンゼルス1984大会で金メダルを獲得した日本をはじめ、チャイニーズタイペイ、オーストラリアなども、常にメダル争いに絡む強豪だ。また、2017年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準優勝のプエルトリコ(優勝はアメリカ)からも目が離せない。

ドミニカ共和国やオランダも毎回のように参加しているが、いったいどの国が狭き門を勝ち抜いてくるのか、顔ぶれが気になるところだ。

参加選手は、アトランタ1996大会まではアマチュアに限られていたが、シドニー2000大会からはプロの参加が可能となった。世界的に代表選手のプロ化が進んでおり、よりハイレベルな争いが期待される。

<日本>
アメリカに次ぐ野球大国と称される日本において、メダル獲得には常に高い期待が寄せられてきた。過去5大会では、アトランタ1996大会で銀、バルセロナ1992大会とアテネ2004大会で銅メダルを獲得している(シドニー2000大会、北京2008大会はともに4位)。
アテネと北京では、全てプロ選手で臨むドリームチームを編成しており、東京2020大会も同様だろう。現在プロ野球で活躍し、全盛期を迎える選手を中心に、今の若手や新人たちが成長して代表に選ばれる可能性が十分にある。稲葉篤紀監督率いる野球日本代表「侍ジャパン」の活躍に、大いに期待したい。

トリビア

(2020年3月24日現在)