大原洋人と釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ「サーフィンと出会い、成長させてくれた場所」

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東京2020大会でオリンピックとして初めてサーフィン競技が行われる「釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ」。

千葉県長生郡一宮町にある九十九里浜最南端に位置し、年間60万人を超えるサーファーが当地を訪れている。その一宮町に生まれ、サーフィンに出会い、東京2020大会出場を目指すのが、プロサーファーの大原洋人だ。地元を愛し、誰よりもその海を知る大原選手にとっての釣ヶ崎海岸とは。

大原洋人 x 釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ
05:29

東京2020大会でサーフィン競技が初めて開催される千葉県の釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ。その地でサーフィンに出会い、オリンピックをめざす大原洋人が地元の魅力を語る。

サーフィンに出会い、毎日通い続けた地元の海

両親がサーフィンやボディボードをやっており、小さい頃から釣ヶ崎海岸に行く機会が多かったので自然と海で遊び、小学校1年生の時に初めてサーフボードで海に入りました。波に乗る感覚が、今まで味わったことがないほど楽しくて、学校に行く前に海に入り、放課後にも海に入りました。その頃が今までで一番サーフィンをしていたと思います。

サーフィンを始めた頃の釣ヶ崎海岸は、隅から隅まで「この人もプロなの?」というぐらい、プロサーファーが海の中にいて、トッププロや試合に出ている人もたくさんいました。初心者はほとんどいなくて、プロの練習場所という感じでした。自分自身は幼かったので、その中に入ることにドキドキすることはなく、自然と自分もプロになるんだろうなと思っていました。年間を通じて常に良い波で、自分よりも上手い人たちを見ながらサーフィンができたので、どんどん上達していきましたね。この環境で練習できたからこそ今の自分があると思います。

1年中変わらずに良い波があるのが特徴だという釣ヶ崎海岸
1年中変わらずに良い波があるのが特徴だという釣ヶ崎海岸

変わらないでほしい釣ヶ崎海岸の雰囲気

サーフィンが正式種目に追加された時には「絶対に出たい」と思いました。サーフィンをやっていてよかったなと初めて思うことができましたね。でも、ここ(釣ヶ崎海岸)が競技会場になると決まった時は複雑で、楽しみな気持ちと「サーフィンを始めた頃から見ていた海がどう変わってしまうのだろう」という不安な気持ちが50%ずつぐらいでした。ずっと変わってほしくないなというのが一番です。地元の一宮町の人や、サーフィンをやらない人から見たら「ただの海」かもしれないですが、サーファーには「ここには何かがある」という、異様な空気が流れているんです。

本当に小さなことかもしれないですが、この大好きな海を守っていくためにも、海から上がったら必ず海岸のごみを拾って帰っています。「昨日より今日、今日より明日」と少しずつ良くなっていけばいいですね。

有名になっても変わらない海であり続けてほしいと、海から上がるとごみを拾い環境保全に努めている
有名になっても変わらない海であり続けてほしいと、海から上がるとごみを拾い環境保全に努めている

地元とサーフィンを盛り上げいきたい

一宮町は小さな町ですが、自然豊かで海と山が広がっていて、時間がゆっくりと流れています。おすすめなのはやはり海ですが、都会から来た人には「何もしない幸せ」を感じてもらいたいです。今まで、町もサーフィンもあまり知られていませんでした。それでも東京2020大会の開催が決まり、町もみんなで協力して盛り上げていこうとしていますし、サーフィンも少しずつ知ってもらえるようになってきたと感じています。

だからこそ、昨年釣ヶ崎海岸で行われたジャパンオープンでは「優勝しなくてはいけない」というプレッシャーがありました。それでも、試合中、普段入っている海で波が見えた瞬間に、「他の選手よりも自分の方がよくわかるな」と自信を持つことができて、気持ちが楽になりました。優勝しないとオリンピックへの道もなくなるところだったので、本当にここで行われて優勝できて良かったです。

もし東京2020大会に出ることができたら、サーフィンを始めた釣ヶ崎海岸で、この一宮町でサーフィン競技を開催するために尽力してくださった方々や、ほとんど知り合いである地元の人たちの前で最高の演技がしたいです。

大好きな地元でのオリンピック出場を目指し、練習を続けている
大好きな地元でのオリンピック出場を目指し、練習を続けている