コロナ禍初の国際競技会を主催した国際体操連盟(FIG)との意見交換を実施

2020年11月8日(日)、東京・国立代々木競技場にて、国際体操連盟(FIG)主催の国際競技会「Friendship and Solidarity Competition (友情と絆の大会)」が行われました。これを受けて、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)は、11月10日(火)に、渡邉守成FIG会長、岩崎安伸FIGアンチドーピング・メディカル&サイエンス委員会委員長との意見交換を行いました。

渡邉会長は冒頭、「東京で安全に国際大会が開催できるということを世界に証明すること、また、選手がコロナ禍で自分たちの気持ちを世界に発信することができ、開催意義を達成できたと思う。選手やメディカルスタッフの工夫や実際の声を共有することで、東京2020大会が開催されることを願っています」と挨拶。中村英正 東京2020組織委員会ゲームズ・デリバリー・オフィサーは、「今大会を主催したFIGから直接お話を伺うことは楽しみであるとともに、この機会を有効に使いたい」と話しました。小谷実可子 東京2020組織委員会スポーツディレクターも、「一つひとつの対策や、今回の大会で選手や関係者の気持ちが一つになった秘訣なども是非教えていただきたい」と話し、今大会の知見の共有および意見交換が行われました。

選手目線での感染対策を徹底し、さまざまな関係者とともに作り上げた大会

東京2020大会で実施されるオリンピック競技では新型コロナウイルス感染拡大以降初めて、海外から選手が参加する国内開催の競技大会となった今大会。FIGは、コロナ禍でどのように国際大会を実施するのか、運営方針をまとめた「メディカルガイドライン」を早い段階から公表していました。このガイドラインは、世界保健機関(WHO)の定めるスポーツイベントに対するガイドラインも踏まえた上で作成され、さらに各国の選手団や関係者がガイドラインをしっかり理解しルールを守ることで、感染者やクラスターを発生させることなく無事に大会を行うことができたとお話しいただきました。選手から「大会に参加して良かった」「安心して過ごせた」という声もあったといいます。

また、渡邉会長からは、「ルール上は安全が確保されているとしても、その環境の中で競技を行う選手のメンタルはどうか、という観点を重視してほしい」というコメントもありました。理論的に安全を担保するだけではなく、選手の目線から見たときにどう感じるか、安心して競技に臨むことができるか、というところまで主催・運営側は配慮する必要がある、という点を共有いただきました。

今大会では、事前のPCR検査において内村航平選手が「偽陽性」との判定を受けるなど、検査結果の判断についても多くの教訓が得られたといいます。岩崎委員長からは、「日本の自然科学、あるいは社会科学的な知見も含めて、様々な専門家の知見を東京2020大会の現場に集結させることで、これから起こりうる事態対応の仕組みは作ることができる」との提言もありました。こういった「偽陽性」「偽陰性」の判断・対応については引き続き検証が必要となります。東京2020組織委員会は、国、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)や国際パラリンピック委員会(IPC)、国際競技連盟(IF)、WHOとも意見交換を行いながら、東京2020大会におけるルール作りを進めていきます。

あらゆる分野におけるアドバイスをいただく中で、さまざまな関係者が各担当領域において自ら策を講じ、「感染者を出さない」という強い意志のもとで協力し、その結果安全に大会を運営することができたとも報告をいただきました。選手団だけでなく、宿泊や交通輸送など多岐にわたる関係者の方々と密なコミュニケーションをとりながら安全・安心な大会を作っていくことは、東京2020大会においても参考になるポイントでした。

実際の大会運営を通じた学びを活かして、安全・安心な東京2020大会へ

今回のように実際の大会運営を通して得た多くの情報・知見を提供いただき、その学びを活かしていくことが、安全・安心な東京2020大会への近道だと考えています。東京2020組織委員会は、今後も様々な競技大会における知見を共有いただきながら、すべての関係者とのコミュニケーションを充実させ、2021年の東京2020大会に向けて準備を進めてまいります。