桃田賢斗選手、西田有志選手ら注目のレフティーは

バレーボール界の次世代エース、20歳のオポジット西田有志選手
バレーボール界の次世代エース、20歳のオポジット西田有志選手

8月13日は、左利きの日(International Left-Handers Day)です。英オックスフォード大学の研究によると、人類の10人に1人が左利きなのだそうです。スポーツ界でも左利きのアスリートが多く活躍しています。そこで、「左利きの日」にちなみ、東京2020オリンピックを目指すレフティーを紹介します。東京では、どんな左利きアスリートが活躍を見せてくれるでしょうか。

世界王者では?

左利きの世界王者として思い浮かぶのは、バドミントンの桃田賢斗選手です。2018、19年の世界選手権を連覇、2018年9月からシングルス世界1位をキープ、東京2020大会でも金メダル獲得が期待されています。1月にマレーシアで交通事故に遭い、右眼窩(がんか)底を骨折するというアクシデントがありましたが、現在は回復し、夢の舞台に向け練習に励んでいます。

世界のトップフェンサー見延和靖選手も左利き。2018-19シーズンの男子エペ世界ランキングで、フェンシング全種目を通じて日本選手として初の年間王者に輝いたのです。団体でも、2019年のワールドカップで日本フェンシング史上初の優勝を成し遂げ、東京で個人と団体両種目のメダル獲得を目指しています。

メダリストでは?

オリンピックのメダリストにも数多くの左利き選手がいます。

日本代表候補に内定している卓球の水谷隼選手、丹羽孝希選手、石川佳純選手。水谷選手はリオデジャネイロ2016大会の男子シングルスで日本卓球界初の銅メダルを獲得。丹羽選手と出場した団体でも銀メダルを手にしました。女子の石川選手も同じく団体で、ロンドン2012で銀、リオデジャネイロ2016で銅と2つのメダルを獲得しています。女子シングルスはこれまで4位が最高で、東京で初のメダル獲得に挑みます。

東京2020大会で復活するソフトボールでは、日本代表のキャプテンを務める山田恵里選手が左投げ左打ち。金メダルを獲得した北京2008大会決勝で貴重な追加点となる本塁打を放ちました。投手陣では、東京への新戦力として経験のある尾崎望良選手と19歳の新星、後藤希友選手がサウスポー。上野由岐子選手に続く左のエースとして成長が期待されています。ソフトボールは東京で、北京以来の金メダルを狙います。

オリンピック初出場組は?

東京2020大会でオリンピックデビューを目指すレフティーも。

3大会ぶりに正式競技復活となる野球日本代表(侍ジャパン)の左腕エース候補として名前が挙がるのが今永昇太選手。優勝した2019年のWBSCプレミア12で2試合に先発し好投を見せました。オリンピック会場として予定されている横浜スタジアムは所属チームの本拠地で投げ慣れたマウンド。これまでにワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を2度制した世界ランキング1位(2020年8月現在)の侍ジャパンは、東京で公開競技だったロサンゼルス1984大会以来の金メダル獲得の期待が高まります。

サッカー日本代表候補では、ともにヨーロッパのクラブでプレーする久保建英選手と堂安律選手がレフティーです。シドニー2000大会の中村俊輔選手、北京2008大会の本田圭佑選手がそうだったように、日本の次世代エース19歳の久保選手、22歳の堂安選手に熱い視線が注がれています。

バレーボール界の次世代エースと言えば、20歳の西田有志選手。FIVBワールドカップバレーボール2019で、カナダとの最終戦最終セット9-9の場面から5本のサービスエースを決めるなどの活躍でベストサーバー賞を獲得し、日本を28年ぶりの4位に導きました。国内リーグでも得点王、最高殊勲選手賞(MVP)、サーブ賞を受賞。オポジット(セッター対角)のポジションには左利きが多く、日本代表ではともに膝の前十字靭帯を断裂するけがから復活を果たした北京2008大会に出場した清水邦広選手、リオデジャネイロ2016大会に出場した長岡望悠選手も左のポイントゲッターです。

バスケットボールでは、NBAでプレーする渡邊雄太選手。206cmの長身オールラウンダー、日本代表の得点源として21年ぶりに自力で出場権を獲得したFIBA ワールドカップ2019でも中心メンバーとして戦いました。44年ぶりにオリンピック出場の夢がかなう東京2020大会でも、同じNBAプレーヤーの八村塁選手らと日本代表を引っ張ってくれることでしょう。

東京2020大会 注目のレフティーたち

海外選手では?

テニスのトッププレーヤーで言えば、ラファエル・ナダル選手(スペイン)とペトラ・クビトバ選手(チェコ)。左打ちのナダル選手は全仏オープンで男女通じて史上最多となる12回の優勝を飾る「クレーキング」で、北京2008のシングルスとリオデジャネイロ2016のダブルスで金メダルを獲得しています。クビトバ選手はリオ2016銅メダリスト。2019年の全豪オープン決勝で大坂なおみ選手とタイトルと世界1位を懸けて戦い、フルセットの末に敗れましたが、強盗に襲われ利き手の左手に大けがを負いながら、それを乗り越えてのトップ復活。スピーチは人々の感動を呼びました。

リオ2016大会銅メダリストのペトラ・クビトバ選手。2019年の全豪決勝で、大坂なおみ選手と熱戦を演じた
リオ2016大会銅メダリストのペトラ・クビトバ選手。2019年の全豪決勝で、大坂なおみ選手と熱戦を演じた

卓球では、日本の最大のライバルである中国の丁寧選手。リオ2016大会の団体と女子シングルスの金メダリストで、昨年、東京体育館で行われたチームワールドカップの優勝メンバーでもあります。

団体競技では、女子バレーボールの世界女王、セルビアのティヤナ・ボシュコビッチ選手。リオ2016大会で銀メダルを獲得、2018年の世界選手権で悲願の初優勝を果たし、大会MVPにも選ばれました。23歳、193cm、女子の世界No.1レフティーです。

バスケットボールでは、NBAのジェームズ・ハーデン選手。2017-18シーズンから2季連続の得点王に輝き、今シーズンも2020年8月現在トップを走っているスーパースターです。

ソフトボールのアメリカ代表にも、投手にキャット・オスターマン選手とモニカ・アボット選手というサウスポーが2人います。北京2008大会で上野選手と投げ合った好投手。アメリカは東京でも日本の前に立ちはだかる金メダル争いの最大のライバルです。

最後にサッカーでは、オリンピック連覇を狙うブラジル男子代表候補、今月23歳になるMFルーカス・パケタ選手。トップ下を本職とするテクニシャンで、金メダルのカギを握る一人と言われています。