Classic Finals 決着ついて両者涙、必死にボールを追った4時間超

リオデジャネイロ2016オリンピック、テニス男子シングルスで金メダルに輝いたアンディ・マリー
リオデジャネイロ2016オリンピック、テニス男子シングルスで金メダルに輝いたアンディ・マリー

オリンピックの金メダルを懸けた一戦には、数々のドラマが存在する。そんな多くの人の記憶に残り続ける珠玉の一戦を紹介。今回はリオデジャネイロ2016オリンピックのテニス男子シングルス決勝を取り上げる。

リオ2016 テニス 男子シングルス決勝 アンディ・マリー vs. フアンマルティン・デルポトロ

試合開始から4時間超。長いラリーの末、フアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)の返球がネットにかかると、アンディ・マリー(イギリス)は目を潤ませながら、デルポトロの元に歩み寄り抱擁を交わした。まさに両者が死力を尽くした一戦だった。

リオ2016オリンピックの開会式で、マリーはイギリス選手団の旗手を務め、誇らしげに行進した。

その4年前のロンドン2012大会で、当時世界1位のロジャー・フェデラー(スイス)を決勝で破り、金メダルを獲得したマリーにとって、リオでの目標はただ一つ。オリンピックのテニスシングルスにおける史上初の連覇だった。

リオのトーナメントは7日間で5試合を戦うハードなものだった。直前にウィンブルドンを制すなど、好調をキープしてリオ入りしたマリーは、それを乗り越えて決勝まで駒を進めた。特に3セットマッチ(2セット先取)で行われた3回戦と準々決勝では、第3セットにリードを許して、敗退が頭をよぎる場面もあった。しかしそこは、4大大会優勝回数3度を誇る実力者として、きっちりと勝ち切った。準決勝では日本の錦織圭と対戦し、2-0のストレート勝ちを収めている。

決勝で対戦したデルポトロは、ロンドン2012大会の銅メダリストだ。198cmの長身から繰り出す強烈なサービスを武器とする。しかし手術などの影響で当時の世界ランクは141位。それでも1回戦で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に勝利し、準決勝で北京2008大会の金メダリスト、ラファエル・ナダル(スペイン)を破るなど復活を見せ、トーナメントを勝ち上がった。

迎えた決勝は第1セットから白熱する。どんなボールにも食らいつくカバーリングで、マリーが一時4-1とリードする。しかしデルポトロも黙ってはいない。強烈なショットで3ゲームを連取し、5-5のタイに持ち込む。序盤から手に汗握る展開となったが、最後はマリーが7-5で押し切った。その後、第2セットをデルポトロが取り返し、第3セットをマリーが取り、マリーが2-1とリードして第4セットに入る。

第4セットに入り、マリーは苦戦する。ダブルフォールト、ショットのミスなどでブレークを許し、第8ゲームを終え、3-5と追う展開となった。しかしここからが「王者の底力」。3ゲームを奪い逆転すると、最終第12ゲームも2度のジュースの末、取り切り、4ゲーム連取で熱戦に終止符を打った。試合を終えて、ともに涙を流して健闘を称えあう2人。お互いに最大限の力を出しきった一戦だった。マリーは、「試合は簡単なものではなかったが楽しめた。2個目の金メダルを誇りに思う」とオリンピック2連覇の快挙に胸を張った。

Classic Finals 決着ついて両者涙、必死にボールを追った4時間超
52:00

※動画プレーヤー右下の字幕設定で日本語字幕付きをご覧いただけます。

リオ2016 テニス 男子シングルス結果

金:アンディ・マリー(イギリス)

銀:フアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)

銅:錦織圭(日本)

Classic Finals

総立ちの観衆が見つめた雨中決戦、地元の期待に応えたブラジル

112年ぶりの競技復活、最終18番までもつれた金メダル争い

最後は0.099点差の決着、「体操ニッポン」のエース内村が演じた大熱戦