Before they were stars: マイケル・フェルプス、18歳の願い「ただ1個の金メダル」

世界に名を轟かせるアスリートにも、「スター」になる前の時代がある。飛躍の時に備えて、その逸材たちは、どのような日常を送っていたのか。偉大なるスターの若かりし頃を垣間見る。

オリンピック史上最多、28個のメダルを獲得

「水の怪物」――。オリンピックの競泳でアテネ2004からリオデジャネイロ2016大会まで通算23個の金メダルを獲得したマイケル・フェルプスさんはそう呼ばれる。一人の人間がこれほどの結果を出すとは信じがたいことだが、フェルプスさんはそれを成し遂げた。

メダル獲得数はオリンピック史上最多。23個もの金メダルのほかに銀メダル3個、銅メダル2個も手にした。

最も輝きを放ったのは北京2008大会だ。200m自由形、100m・200mバタフライ、200m・400m個人メドレー、4x100m・4x200mフリーリレー、4x100mメドレーリレーの8種目に出場し、金メダル8個という驚異的な成績を残した。

それに加えて、「ボルチモアの弾丸」と呼ばれたフェルプスさんは北京で7つの世界新記録と1つのオリンピック新記録を出した。

オリンピックのほかにも、2001年から2011年の世界選手権で通算26個の金メダルを獲得し、2020年6月現在も4種目の世界記録を保持している。

さながらメダル量産機のようだ。

バタフライを得意種目とするが、どの種目でも実績を残せるオールラウンダーである。スタート前に翼のように大きく腕を動かすルーティンが有名で、打ち負かすのはほぼ不可能だと言わんばかりに、滑らかな泳ぎでタイムを大きく縮め、数々の世界記録を打ち立ててきた。

18歳のマイケル・フェルプス
06:51

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水に顔をつけるのが怖かった子ども時代

子どもの頃は水に顔をつけることも怖がるほどだった。水泳を始めたのは7歳、そうして10代の頃には週100マイル(160km)もの距離を泳ぐようにまでなった。

最初のオリンピック出場はシドニー2000大会、まだ15歳の時だった。200mバタフライで決勝まで進出し、5位入賞というその年齢にしては素晴らしい成績を残した。当時すでに、4年後のアテネ2004大会では7つの金メダルに挑戦すると言われた。

欲しいのは金メダル1つ

18歳の時、フェルプスさんはこう言った。

「どんなことも実現できます。でも今はそれを一番に考えているわけではないんです。シドニーから手ぶらで帰ってきました。だからとにかくアテネでメダルを取ることが目標です」

アテネ2004オリンピック400m個人メドレーで初の金メダル獲得
アテネ2004オリンピック400m個人メドレーで初の金メダル獲得
Photo by Al Bello/Getty Images

現在のフェルプスさん

リオ2016大会でオリンピック史上最も多くのメダルを獲得した選手としての地位を固め、フェルプスさんは引退した。

現在は、2008年に設立した「マイケル・フェルプス財団」の活動に力を注いでいる。これは、水泳競技への参加機会を広げ、主に子どもたちの健康と活発なライフスタイルを推進する団体だ。

引退してからは慈善活動にも熱心に取り組むとともに、メンタルヘルス関連企業の取締役も務めている。2018年には、自らうつ病と注意欠如・多動性障害(ADHD)に悩まされていたことを告白した。現在も、メンタルヘルスに問題を抱える選手の代弁者として活動を続けている。

最近は長年のライバルであり、オリンピックで金メダルを6個獲得したライアン・ロクテが東京2020大会に向け、万全のコンディションになるようにサポートを続けている。

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