Classic Finals イギリス60年ぶりの金へ、54歳のベテラン駆ける

ロンドン2012オリンピックの障害馬術団体、金メダルに輝き笑顔を見せるイギリスのニック・スケルトン(左端)ら
ロンドン2012オリンピックの障害馬術団体、金メダルに輝き笑顔を見せるイギリスのニック・スケルトン(左端)ら

オリンピックの金メダルを懸けた一戦には、数々のドラマが存在する。そんな多くの人の記憶に残り続ける珠玉の一戦を紹介。今回はロンドン2012オリンピックの障害馬術団体を取り上げる。

ロンドン2012 障害馬術団体

ロンドン南東部にある王立公園グリニッジ・パークに集まった大観衆は、「ユニオンフラッグ」を振って開催国イギリスの快挙を喜んだ。同国がオリンピックの障害馬術団体を制覇するのはヘルシンキ1952大会以来、60年ぶりの出来事。そんな歴史的な金メダル獲得は、当時チーム最年長の54歳、ニック・スケルトンの活躍抜きには語れない。

1チーム4人で構成されるオリンピックの障害馬術団体において、イギリスチームをけん引したのが、6度目のオリンピック出場となったスケルトンだった。2000年に首の骨を折り、一時競技から離れるも復帰し、数々の大舞台を経験してきた存在だ。15カ国60選手がエントリーし、2日間に分けて2ラウンド行われ、ペナルティ数やゴールの早さで順位が決まる。

初日の第1ラウンドで、9歳馬ビッグスターとコンビを組んだスケルトンは、ノーミスで走行してチームに貢献。メダル争いは、団体で初の表彰台を目指すサウジアラビアがトップ、イギリスはオランダと並ぶ2位タイだった。

運命の第2ラウンドでも、ベテランは華麗な手綱さばきを披露した。前日に引き続きノーミスでコースを駆け抜けて、イギリスに流れをたぐり寄せると、チームメイトのスコット・ブラッシュらも好走した。前日トップだったサウジアラビアが序盤からミスをして順位を落としたため、マッチレースはイギリスとオランダの2カ国となり、2日間の戦いを終えてトータルのペナルティ数が「8」で並んだ両国が、金メダルを懸けて「ジャンプオフ」を行うことになった。

ミスが許されない手に汗握る展開の中、両国のトップを切ったのがスケルトンだった。一つ一つの障害を着実に越えて落下なしかつ、規定タイムより15秒以上早く駆け抜けて一番手の役割を果たす。局面が変わったのはオランダの2人目だった。マイケル・ファン=デル・フルーテンが2つの障害を落としてしまう。続く同国3人目のマルク・ハウトザハーも障害1つを落としてペナルティを受けた。これで有利になったイギリスはミスをしなければ勝利する場面で、ピーター・チャールズが着実なジャンプを披露し金メダルを獲得した。緊迫した一戦に勝利した選手らは、「素晴らしい」とお互いを称えあい、熱狂する観衆の声援に応えた。

Classic Finals イギリス60年ぶりの金へ、54歳のベテラン駆ける
52:00

※動画プレーヤー右下の字幕設定で日本語字幕付きをご覧いただけます。

ロンドン2012 障害馬術団体 結果

金:イギリス(60年ぶり2回目)

銀:オランダ

銅:サウジアラビア

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