東京2020組織委員会は、2020年2月22日(土)、アーバンスポーツの観戦体験を「よりわかりやすく、より楽しく、より面白く」拡張することをテーマとした、アプリケーション開発コンテスト「TOKYO 2020 Open Innovation Challenge」の最終審査会を行いました。
「TOKYO 2020 Open Innovation Challenge」は、国際オリンピック委員会(IOC)の協力のもと、東京2020組織委員会と、Alibaba Cloud(以下、アリババクラウド)、インテル コーポレーション(以下、インテル)が共催し、世界中の方とともにイノベーションを創出するコンテストです。世界7の国と地域から多数の応募があった一次審査を通過した7組のファイナリストが、最終審査会に臨み、金賞、銀賞、銅賞、2020特別賞の各賞受賞者が決定しました。
TOKYO 2020 Open Innovation Challenge 受賞者一覧 | ||
金賞 | チーム名 | HACKist teamFFF! (ハッキスト チーム エフエフエフ) |
企画名 | FanForFun! 〜オリンピックゲームの熱気をモバイルファンが伝える!〜 | |
内容 | 選手の動き・試合の状況に応じて風の強さが変化するハンディファン | |
銀賞 | チーム名 | HACKist teamTFG(ハッキスト チーム ティーエフジー) |
企画名 | THE FASTEST GOGAI! deliver the world's fastest extra newspaper!!! | |
内容 | AIによる人物検知型の自動撮影、データ分析・解析、デザイン生成により、最速 30 秒で「号外」を発行 | |
銅賞 | チーム名 | Team CGA(チーム シージーエー) |
企画名 | 映像を“Cool に自動演出”するアプリケーション | |
内容 | BMX競技映像へのエフェクト自動追加、トリック名等の自動判別、5Gを活用した観戦中のAR表示 | |
2020 特別賞 (アリババクラウド提供) |
チーム名 | Team だ か - DaKa(チーム ダカ) |
企画名 | Climbing LiveRanking | |
内容 | 採点が複雑なスポーツクライミングにおいて、競技中リアルタイムで暫定順位および最終予測順位を提示するソリューション | |
2020 特別賞 (インテル提供) |
チーム名 | AOT(エーオーティー) |
企画名 | どこでも 3x3 バスケットボール観戦 - 試合会場以外での観戦体験を拡張するアプリケーション | |
内容 | AIが切り抜き動画を描画し、AR空間に動画を表示。“リモートでも目の前でバスケのプレーを見る”ことを実現。ライブ配信にも対応。 |
個性あふれるプレゼンをしたチームも
最終審査会は、AOTによるプレゼンテーションからスタートしました。
与えられた時間は各チーム7分ずつ。その中でアプリケーションのプロトタイプを動かしながら、プレゼンを行いました。
7分の制限時間内ですべてを伝えきれず悔しそうにプレゼンを終えるチーム、納得のいくレベルまでプロトタイプの開発が間に合わなかったチームもいる一方、自らプリンターを持ち込んでプレゼンを行ったHACKist teamTFGなど、個性あふれるプレゼンをしたチームもいました。
全チームのプレゼンが終了し、審査員が企画、プロトタイプアプリケーション、プレゼンを総合的に審議。その後、各賞受賞者が発表されました。
2020特別賞には、AOTとTeam だ か – DaKaが選出されました。
AOTは、AIを使って3x3バスケットボールの映像から選手だけを抜き出し、アプリを使って、選手だけの映像を空間にAR投影するアプリケーションを開発。
またTeam だ か – DaKaは、ドイツからウェブ会議システムで最終審査会に参加し、スポーツクライミングの競技中にリアルタイムで暫定順位および最終予測順位を提示するソリューション「Climbing LiveRanking」をプレゼンし、受賞に至りました。
銅賞を受賞したのはTeam CGA 。BMX競技映像へエフェクトを自動追加し、トリック名等の自動判別、5Gを活用した観戦中AR表示アプリケーションを開発しました。
銀賞は、自らプリンターを持ち込みプレゼンし、会場でもひと際注目を引いた「Go-gAI」を開発したHACKist teamTFGが受賞。
そして、最優秀賞の金賞には、競技中の選手の動き・試合の状況に応じて風の強さが変化するハンディファン「FanForFun!」を開発したHACKist teamFFF! が選ばれました。
賞品としてアリババクラウドより、2020年Alibaba Cloud APSARA Conferenceご招待および、関連イベントへのゲストご登壇権が贈呈されました。
会の最後に、夏野剛 東京2020組織委員会 参与は「オリンピックは、日本の科学技術力をアピールする機会ですが、実際に何をやったらいいかというのが、なかなか見せにくい部分があります。こういったプログラミングコンテストやアイデアソンというのは、日本の若者はすごく慣れていて、いろんな世界的な大会でも入賞する人が多い世界です。こういったイベントを大会直前にできたことはすごくよかったと思います」とコメントし、最終審査会を締めくくりました。
なお、本コンテストで賞を獲得したアプリケーションのプロトタイプは、東京2020大会期間中に発表、展示をする場を用意する予定ですので、準備が整い次第改めて発表いたします。