北澤豪×加藤健人 2020年につなぐパス 第5回「東京2020パラリンピックまで、あと2000日」

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あす、3月5日は東京2020パラリンピック競技大会の2000日前。 5日間に渡ってお送りした、サッカー元日本代表の北澤豪氏とブラインドサッカー日本代表の加藤健人選手の対談も本日が最終回です。

第5回「東京2020パラリンピックまで、あと2000日」

実際に体験してもらって、どんなスポーツなのかを感じてほしい —東京パラリンピックまで2000日ということですが、以前に北澤さんが「日本ではパラリンピックの認知度が低い」と強い口調でお話しされていたのが印象的です。 北澤  2012年のロンドン大会では、パラリンピックの観戦チケット約270万枚が完売したんです。世界では障がい者スポーツがすごくリスペクトされているし、他のスポーツと同じものだと捉えられています。でも残念ながら、日本ではそうはなっていない。あと2000日でどこまで変えていけるのかというのは、大きなチャレンジだと思っています。

—加藤選手はロンドンパラリンピックの盛り上がりをどう感じましたか? 加藤  自分たちはアジア予選で負けてしまって出られなかったですけど、出たかったですね。盛り上がっているというのは聞いていましたが、日本では情報が少なかったですよね。他の種目もそうですが、オリンピックの結果はたくさん出ているけど、パラリンピックの結果はなかなかわからなかった。

—2020年の東京パラリンピックの実施競技にもブラインドサッカーが入りました。そこにむけて、加藤選手はどう臨んでいきたいですか? 加藤  2016年にもブラジルのリオデジャネイロでパラリンピックがあります。まずその出場権を獲得して結果を出すことで、ブラインドサッカーやパラリンピックをたくさんの人に知ってもらい、2020年につなげていきたいです。

—2000日というのは、加藤選手にとって「まだ2000日」なのか、「もう2000日」なのか、どちらでしょうか? 加藤  「もう」に近いと思います。あっという間に終わってしまうのかなとも思っていますが、できることもたくさんあると思います。日本ブラインドサッカー協会だけではなく、たくさんの人の協力がないとブラインドサッカーを知る機会は作れないと思うので、うまく連携を取ってやっていきたいです。

—3月5日は、東京パラリンピックの2000日前ということで、北澤さんと加藤選手も参加される、子どもたちとの交流イベントがあると伺っています。ここではブラインドサッカー用のボールを使った、さまざまなワークを体験してもらうそうですね。 加藤  ブラインドサッカーは監督、キーパー、コーラー(味方にゴールの位置を伝える人)は目の見える人です。視覚障がい者と目の見える人がチームになってやるというのが特徴です。だから当日は僕たちのプレーを見るだけではなく、子どもたちに実際に体験してもらって、どんなスポーツなのかを感じてほしいですね。 北澤  ブラインドサッカーは目の見える人と視覚障がい者がお互いに助け合って、チームとして何かを成し遂げるというお手本にもなる。ブラインドサッカーを知ることはもちろんですけど、今回の体験を通じて、子どもたちが視覚障がい者への理解を深めて、困っているときに助けてあげられるようになってほしいと思います。

はじめなければ、何もはじまらない —2020年に向けての目標、お二人が目指すものを教えてください。 北澤  実は昨日、東京マラソンに出場してきたのですが、改めて感じたのは「アスリートってすごいな」ということ。自分がそのスポーツを見ただけで伝えるのではなく、実際に体験して、そのすごさや魅力を発信して伝える役割を担いたい。あとは、日本全体が一緒に戦っている感じを出せないかなと。例えば、今後ユニフォームがどう変わっていくかわからないけど、色は統一するだとか、サポーターが競技別ではないとか。そうすれば国民の一体感はもっと出ると思う。そういったムーブメントを作れればいいなと思っています。 加藤  2020年、僕は34歳になりますが、選手としては一番いい時だと思います。応援してくださる方や支えてくださる方に対して、感謝の気持ちだけでは伝わらないと思うので、結果やプレーで示していきたい。チームとしては、2020年の東京パラリンピックで金メダルを獲ることが目標です。あと、僕は障がいを持った時に「何もできない」と思っていましたけど、できることは実は多かったりするんです。ピンチはチャンスであり、はじめなければ何もはじまらないんです。自分自身の経験を活かして、いろいろな人にそれを伝えていけたらと思っています。

—ありがとうございました。

第1回「2人のサッカー少年」 第2回「ブラインドサッカーとの出会い」 第3回「日本代表への招集。 その時・・・」 第4回「スポーツが与えてくれるもの」

東京2020パラリンピック競技大会 22の競技 東京2020パラリンピック競技大会では、ブラインドサッカー(5人制サッカー)を含む22の競技が実施されます。 全22競技については、 こちら

ブラインドサッカーとは? ブラインドサッカーは5人制で行われる、フットサルに似たスポーツで、パラリンピック競技大会の正式競技です。フットサルと大きく違う点は、ゴールキーパー以外のフィールドプレイヤー4人が、アイマスクをしていることです。ボールには鈴が入っており、選手たちは鈴の音と自分たちが攻撃するゴールの後ろで指示を出すコーラーというガイドの声で状況を判断しプレーします。 ブラインドサッカーについてもっと知りたい方は、 こちら