第4回 議事要旨

日時

2016年5月11日(水)14:00~16:30

場所

組織委員会虎ノ門オフィス 会議室

概要

1.木材の調達基準の検討について

事務局から、木材の調達基準の案について説明しました(基準案の各パラグラフの内容は、1:対象、2:持続可能性の観点で重要な5項目、3:森林認証材の扱い、4:森林認証材以外の扱い、5:国産材の優先努力、6:書類の保管、7:不遵守の指摘がある場合の対応。パラグラフ2の5項目の内容は、①合法性、②計画的な森林経営、③希少動植物保全、④先住民族等への配慮、⑤労働者の安全)。この議事の議論においては、全国森林組合連合会、(一社)全国木材組合連合会、日本木材輸入協会、(一社)日本家具産業振興会、(一社)日本建設業連合会、(一社)日本型枠工事業協会、日本森林管理協議会(FSCジャパン)、NPO法人PEFCアジアプロモーションズ、(一社)緑の循環認証会議(SGEC)に参加いただきました。委員及び団体等からは、

  • 森林所有者に報告書を書かせること自体非常にハードルが高いと感じる。民間には個人の伐採事業者もいるがそういう場合も対応が厳しいのではと思う。
  • 木は伐採された後、流通の中で色々の所へ分かれていく点にも留意が必要。
  • 各事業者が、受け取った証明を確認して新しく次の所へ証明を渡すというのが順々に続いていき、最終的には納入業者の証明を確認する、という形であれば良いと思う。それであれば、常日頃関係ある市場などの業者に証明していただくという流れになるので現実的だと思う。
  • 輸入材であれば輸入者の確認を元に、サプライチェーンの中でCoC連鎖されていくイメージ。最初のロットのまま流通されれば良いが、バラバラになったり、加工されたりして最終的には小さなロットでユーザーの手に渡るので、書類を各段階で一つひとつ付け足していくことは大変。そのため、1つ前の流通業者の認定番号と更に一つ前の業者の合法証明を納品時や出荷時に渡して連鎖させており、その方法が現実的であると思う。
  • 3つの認証が全く同じ基準とは考えていないが、現実的な路線としてはこれでよいと思う。ただし、認証材を使っていたとしてもクレーム等があった場合、「サプライヤーは追加で適合の理由を説明しなければならない」という一言を付け加えてほしい。
  • 十数年前からイギリス政府やヨーロッパなどでFSCとPEFCは同等と扱われており、違いが大きいとはなっていないのが現状である。
  • クレームがあった場合、認証制度の中にクレームに対処するシステムがあるので、そういった措置を使うことも考えられると思う。
  • 5項目の言葉が認証制度の基準の中に入っているかという点ではすべてカバーされていると思うが、そのチェックの仕方は認証制度によって異なることは御理解いただきたい。
  • 「認める」という断定的な表現になっている部分について、例えば、「『原則として』認める」くらいの幅を持たせた表現にしてはどうか。
  • CoC認証が途切れた場合はそもそも認証材とは言えない。CoC認証はないが認証材を使ったものだと主張できると、認証スキームの意味がないことになってしまう。
  • 木材の基準の対象はオリンピックの工事の中でも組織委員会が発注する工事に限定されるという事務局の話もあったが、今回の基準案は前回の案と比べて現実的なものになっていると思う。
  • 型枠は97%が南洋材、3%が国産材である。認証材以外であればパラグラフ4の木材を使うことになるので、基礎の部分など使える所には国産の型枠合板を最大限使うということになる。組織委員会が整備する施設一覧を見る限り、さほど大きな問題にならないと思う。
  • 人の目に触れるコンクリート向けの型枠には南洋材が必要で、その場合は認証材合板を使わざるを得ないが、納材店の大半は中小企業のため時間も費用もなく、CoC認証を持っているところはほぼない。PEFCの流通合板は少なく、コストは通常の4割ぐらい上がる。そういった状況のため、パラグラフ3の「望ましい」という言葉は入れていただきたい。
  • 型枠の場合、①についてはグリーン購入法に基づいてH29年4月以降適用になるので、国内合板も輸入合板も問題ないと思う。ただし、②~⑤が課題であり、輸入業者が確認した場合、現地の製材会社が確認した結果を間接的な表現で記述することになると思う。こういった確認方法が確認努力として認められるのであれば、調達が可能だと思う。
  • 「望ましい」は削除が良いと思う。日本ではCoC認証等のニーズがないから取っていない業者も多いのではないか。少なくともロンドンかそれ以上を目指した方が良いと思う。
  • CoC認証取得業者が約1100社あるが、そのうち3割が年商1億円以下の企業であり、大企業だけが取り組んでいるシステムではないことをご理解いただきたい。
  • ロンドンでも難しい目標を掲げて取り組んでいた。現実も大事だが、ある程度目標を立てて取り組む態度を示せたら良いのではないか。
  • 「目指す」という表現にして方向性を明確に打ち出すことは重要と考える。
  • よりレベルが高いものが選ばれるような基準にした方がよい。
  • コンクリート型枠について、「再使用するものを除く」とするのは良くないと思う。国際的にも関心がある分野とも聞いており、再使用なら何でもOKと見えるのは良くないと思う。調達ができないと困るので原則と例外があるような書き方が良いのではないか。
  • 国産合板については、工事のリストを見る限り、供給量については問題ないという印象だが、通常の合板より要求が高いのでコストアップは間違いない。
  • 認証を取る方がハードルが高いので、今の案のままパラグラフ4より3が先で良いと思う。
  • 施工者としては、認証制度に則ると明確であり調達しやすいので、まず認証材を探すことになる。①~⑤の確認作業は手探りになり労力も大変になるので、何とか認証材を探すという発想になる。
  • CoC認証が切れ目なく管理されるべきという点は賛成だが、場合によっては突発的にCoCが取れていない場合もあり得る。当該プロジェクトに限り確認すべき項目が確認された場合はつながっていると見なしていただけるようになれば、こちらの立場として動きやすいと思う。
  • 型枠の再利用について、前回の議論でも国内に既に入ってきてしまったものを有効に活用していくということは持続可能性に配慮しているという話があったので、この案でよいと思う。
  • これは基準なので、原則のみに留めて、後は運用で何とかするという考えもあると思う。
  • 認証材でない場合に、報告の根拠となるものをどうするのか、報告の根拠となる書類の保存をどうするのか、という点も考えておく必要があるのではないか。
  • パラグラフ6と7については、全般的基準と内容が重複するが、書くのであれば、これから出る全般的基準と内容を合わせた方が良いと思う。
  • 全般的基準が公表されない状態で木材の基準だけを先に出すことで、木材の基準だけが一人歩きするようなことは望ましくないと思う。
  • 木材の基準は独立して存在して良いと思うが、これが先行して出されていること、これまでにどういう議論がされてきたか、そしてこれから全般的な基準もできあがるといった背景等について説明があると良いと思う。
  • タイトルは、「木材の追加的調達基準」としてみてはどうか。
  • 再使用であれば現場に悪影響がないのではという話だが、前回は潜脱という議論がなかったと思う。目的を偽って調達する可能性もあるので、一定の悪影響があるのではないかと感じる。
  • 「再使用を除く」について。型枠は基本的に再使用するものなので、(再使用品に同じ基準を適用されると)全て新品の合板を購入しないといけなくなる。
  • 再使用自体は資源保全の観点からも望ましく、決して否定すべきではないと思う。ただ、それが抜け穴になって全く基準に合わない合板が使われることは困るということであり、多少の条件をつけることでそれ以上の確認を要求しなくても良いという形で書いてはどうか。
  • パラグラフ5の輸送負荷の低減の部分については、木材の輸送負荷について明確な科学的根拠がないようなので削除してほしい。
  • 再使用について、一般的なリサイクルを否定しているわけではないが、どうしても再使用品を使いたいのであれば「現場で再使用するものを除く」とすれば良いと思う。
  • 路場の工事を行う土木工事会社・造園会社などはあらかじめ決まった寸法の木製型枠を使っているので、他の工事からの転用ができないと困ると思う。
  • 再使用であるということについて何らかの証明をしなくてよいのかという問題もあるのではないか。
  • 「国内林業の振興」を「地域経済の振興」などに変えれば、この項目自体の存在意義はあると思う。
  • 現場での再使用のみという表現にすると、当該現場だけというように読めてしまう。在庫品を使わずに新しく購入することは持続可能性の観点でどうかと思うので今の案で良いと思う。
  • リサイクルということがわかる申請手続きは考える必要はあるかもしれない。
  • 実質的に新品の合板と認証が必要になって、結果新たに木を伐らなければならないということはないようにした方が良いと思う。
  • この基準の位置付けを示す文章とその前提となる一般的基準の話について、この文書に添付する説明文として事務局で考えてもらいたい。
  • 国産品の利用については、ロンドン大会、リオ大会でも配慮されており、これまでの一般的基準の議論でも配慮する方向で議論が進められてきたので、原案どおりでよいのではないか。
  • 認証の切れ目があるときに、ゼロから証明を求めるのではなく、現実的で妥当な対応をした方がよいのではないか。
  • 国産材優先の部分については努力義務なのでこの程度であれば問題ないのではないか。
  • 基準の内容や守るべきことがわかりやすく読めるように文言等を工夫していただきたい。
  • 再生材について何でもOKでは危険だと思う。業界の方の話で①は可能と伺ったが、①~⑤のうちの可能なものだけでも回答を求めるなど担保を取っておいた方がよいのではないか。
  • 意見募集の際に、少なくとも配慮事項の項目だけでも見えるようにした方がよいと思う。
  • 「サプライヤー」が誰を指しているかを具体的に示してほしい。

等の意見がありました。