第3回 議事要旨

日時

2016年4月22日(金)13:30~16:00

場所

組織委員会虎ノ門オフィス 会議室

概要

1.議事次第その他について

事務局から、議事次第、前回の議事要旨の公表、策定スケジュールの案等について説明しました。委員からは、

  • 組織委員会としての調達に関する方針については、方向性だけでも5、6月に示せると良いのではないか。
  • 木材の基準の検討に当たり、木材のサスティナビリティを推進する側の専門家にも議論に参加してもらった方が良いのではないか。

等の意見がありました。

2.木材の基準の検討について

事務局から、木材の基準の素案について、木材の持続可能性の観点で確認すべき項目(①合法性、②先住民等への配慮、③計画的な森林管理、④生態系保全、⑤労働者の安全対策)やその確認方法等の案を中心に説明しました。この議事の議論においては、全国森林組合連合会、(一社)全国木材組合連合会、日本木材輸入協会、(一社)日本家具産業振興会に参加いただきました。委員及び団体からは、

  • コンクリート型枠に限定するとインドネシアとマレーシアの製品でほぼ全てを占める。輸入材で合法材と言っているものはFSCやPEFCの森林認証材、企業独自のデュー・ディリジェンスによって合法材とみなしたもの、一部の産地国の合法性証明書によって合法とするものがある。企業によるデュー・ディリジェンスについては輸入材では非常に限られたケースでしか現状行われていない。
  • 木材の個別基準と全物品共通の基準の関係について、混乱を招かないようわかりやすく示した方が良いのではないか。
  • 「権利が十分配慮されていること」とあるが、配慮しても侵害した場合は許してしまうのかと感じてしまうので、「権利を侵害しないこと」とした方がはっきりするのではないか。
  • マレーシアやインドネシアなどで森林認証を取っていても人権等の侵害について報告が多数あると聞く。
  • 確認方法について、伐採する人だけではなく、被害を受ける先住民や労働者本人たちにも聞き取る必要があるのではないか。
  • 今国内林業は厳しい状況だが、これを機に国産材が増えていけば良いと思う。日本には森林計画制度があり、森林経営計画や全国森林計画に基づいているため、持続性は整っていると考えている。
  • 合法木材については、林野庁のガイドラインに沿って業界団体で自主的に対応していて、証明書が順に流れる形になっている。
  • FSC、PEFC、SGECで①~⑤の項目が全部確認されているとするのは危険ではないか。認証されていても現地のステークホルダーから指摘があった場合、新たに①~⑤のデュー・ディリジェンスが必要という追記事項が必要ではないか。
  • 生態系保全に関する基準について、「木材が海外の森林に由来する場合」としているが、国内産であっても問題がないという証明が必要ではないか。
  • 合法性や持続可能性について国際的に確立された定義はない。PEFCやSGECも第三者認証という点では意味があるのではないか。ハードルを上げるほど素晴らしい木材の基準となるが、コストやタイムリーな調達ができるかについて利用サイドの意見を聞くべきではないか。
  • ロンドン大会やリオ大会の木材調達の基準があり、また、東京都やJSCでも施設の発注等が進められている中で、事務局の示した基準の素案をどう見るかという点に加え、実効性の観点からサプライヤーが対応できるのかという点についても意見を伺いたい。
  • 国産材奨励を書くことで、国内産は条件を満たしていないのに優先されると思われる可能性があるのではないか。
  • 国産材の生産基盤、蓄積量等が整っているので今は国産材の使い時だと考えている。認証材についても取り組んできた。合法材の仕組みを作ってきたし、地域の認証材も県によって適切に管理されている。適切に管理された国産材が使われるということを担保してもらうとありがたい。
  • 日本の厳しい基準をクリアしている国産材についてはそれを基礎にして判断しているという記述にした方が受け止められ方が良いのではないか。
  • 内外無差別の原則を尊重しつつ、国産材はこういう努力をしていると強調した表現の方が良いのではないか。
  • この5つの項目をクリアし、かつ誓約できる輸入事業者はいないのではないか。認証材だったら良いと思うが、現状認証材も世界中で問題が起きている。結果的に国産材が使われるという形になるのではないか。
  • 2020年の大会の成功はいかに経済を活性化するかが鍵であり、地域経済活性化の観点からも国産木材の推奨は必要ではないか。
  • 各認証制度に対する評価については、最終的にどのレベルのものを組織委員会として求めるのかということであり、政府の合法性のガイドラインや、リオ大会でもFSCだけでなくPEFCも認められていることを踏まえて判断すべきではないか。レガシーとして考えると認証制度を取ること自体も有意義なことではないか。
  • 木材の話に限らないが、事業者が対応できるか聞きながら考えないといけない。対応できる基準を作り、事業者に対応していただくことで持続可能性配慮の底上げができるのではないか。
  • 中古の型枠や間伐材の使用など、もう少し広い意味で環境を捉えるのも考え方の一つではないか。
  • 今の基準案はざっくり過ぎて、認証以外のときにこれにサインするのは厳しいのではないか。
  • 型枠関係の実情を把握するために業界の方を呼んで頂きたい。
  • 全物品共通の基準の名称については「一般的基準」ではなく、もう少しわかり易い呼び名にしてほしい。
  • 認証を取ったケースもそうでないケースもそれぞれ一体何をすればデュー・ディリジェンスを果たしたかというのが見えないとサプライヤーも恐いのではないか。
  • それぞれの認証がどこまでをデュー・ディリジェンスしたものとみなすべきか、それをなるべく公正な形で決めることがオリンピックの適正な調達になるとともに名誉を守ることになると思う。
  • 違法伐採を指摘されている国や地域については、特別なデュー・ディリジェンスが必要ではないか。
  • 認証を持っていない場合はデュー・ディリジェンスが必要になるが、確認の仕方が妥当か判断の難しいものも含まれ得る中で、組織委員会が評価できるのかという課題があるのではないか。
  • 国産の推奨を謳うのはなかなか難しいのではないか。調達コードを明確にして、合致している物については国内外で差別なく利用するという基本に立つべきではないか。
  • 調達コードを設けて相手方を変えていくという視点に立つと、認証を取っていない企業については、①~⑤の確約証を出すというのではなく、むしろ、調べたけれど、わからないのであれば、わからないという結果を出してもらう方がよいのではないか。その際に、自分達がどのようなデュー・ディリジェンスを行ってわからなかったのか、それをどのように改善するのかについて報告してもらうと良いのではないか。
  • 相手国に良い影響を与えるという観点から考えると、既に国内に入っているものは資源の有効利用ということで再利用した方が良いと思う。ただし、再利用するものであることの証明は必要になると考える。
  • この事務局案は森林認証でいうリスク評価に当たるため、「木材の調達の基準」等に言葉を変えるべきではないか。
  • 家具の調達ではFSCとPEFCの認証とグリーン購入法になる。これらは証明の連鎖になっており、どこかで嘘をついているかもしれないが、それを否定してしまうと成り立たないため証明の連鎖を重要視して進めているのが実態である。
  • 今国内は森林資源が充実している。これを有効に使うことが地球温暖化防止にも資することになる。オリンピックをきっかけにウッドファーストの流れが広がることが大事と考えている。
  • コンクリート型枠は複数回使うもので、現場で裁断・加工するものと聞いている。また事業者によってはかなりの在庫を抱えている実態を考えると、既に抱えている在庫は使って頂くのが持続可能性の観点にもかなうのではないか。
  • テストイベントまでに完成させなければいけないという課題があり、工事の施工を著しく遅れさせないようにする必要がある。
  • ロンドンではFSCを認め、FSCがない場合には合法でも良いとし、結果それがPEFCという言い方になっている。FSCとPEFCを並列にするとロンドンより基準を緩めているように見えてしまうかもしれない。
  • 輸送の距離という観点では省エネを考えると国内産が圧倒的に有利と思われるので、そのような観点を入れることで間接的に国内産を支援することはできないか。
  • 認証がない場合、提出されたものを分析したり、場合によっては第三者が検証することも必要だと思うが、その場合に多くの件数を捌けるのかという技術的な問題もあるのではないか。
  • 昨今の流れとして域内調達を重視する傾向が強いので、そこが盛り込まれるような基準にしていった方がよい。国内という文言がなくても結果的に国内が選ばれる基準した方が良いと思う。
  • 文言をわかりやすく工夫いただきたいこと、こういう理由でこういう基準を定めたと現場の人がわかり易い基準にして頂ければありがたい。
  • 仕様書や入札参加の方法だけでなく、総合評価等の加点など多様な方法を検討して頂きたい。

等の意見がありました。

3.調達コード素案の検討について

事務局から、「持続可能性に配慮した調達コード(素案)」等について説明しました。委員からは、

  • 配慮事項の中の「東日本大震災の被災地」という表現については、熊本の地震もあったのでそういった災害も考慮して表現を工夫してほしい。
  • ロンドン大会、リオ大会では、どちらも国産のものに配慮すると位置付けているので、木材について国産材を推奨することを明記すべきではないか。
  • 他の製品等にも影響があることを念頭に置きつつ、木材に特化した担保方法を考えなくてはいけないのではないか。
  • 配慮事項を早く公開することによって、こういった観点で整理して、それを木材の基準でも考慮していると説明できるのではないか。
  • コードは基準だけにして、運用方法は別立ての規則とした方がいいのでは。
  • 一般的基準があって、その上に特定の調達品についての追加的基準があるという考え方になっていると思うので一般的基準が完成していなくても、木材と同時に出すべきではないか。
  • 木材の場合など先行して基準が出る場合は、将来出てくる一般的基準についても十分配慮する必要があるということを事前に約束しておいた方が良いのではないか。
  • 腐敗の防止についての記述があるが、リオの現状を見ているとこのリスクは軽視できないと思っている。日本でも、色々な所で陳情などが始まることになるだろうが、政治献金などは通常以上に注意してほしいということを、事務局側からも周知徹底してほしい。
  • 木材等で先行する契約には最初の基本原則を必ず契約時に付けてほしい。
  • 配慮事項については非常に重要なものなので2回意見募集をやってもいいのではないか。最近特に透明性が求められていて、それに対する不満が多いと感じる。
  • 配慮事項は意見募集にかけるにふさわしい文書だと思う。これをパブコメにかけてフィードバックしつつコードができれば自然な流れになる。
  • コードの冒頭部分で東京大会の理念を語るべきではないか。また、障がい者の方等にも配慮した調達にする観点から、インクルージョンという概念が必要ではないか。

等の意見がありました。