全長179キロの難コースを選手たちが駆け抜ける テストイベント「READY STEADY TOKYO-自転車競技(ロード)」を開催

公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)は2019年7月21日(日)、東京2020大会に向けたテストイベント「READY STEADY TOKYO-自転車競技(ロード)」を開催しました。優勝したのは4時間50分53秒をマークしたイタリアのULISSI Diego選手。2位には4時間51分10秒でFORMOLO Davide選手が入り、イタリア勢が強さを見せつけています。また、岡篤志選手が5時間00分59秒で日本人選手としては最高位の15位に入りました。

自転車競技(ロード)のテストイベントが開催されました
自転車競技(ロード)のテストイベントが開催されました

今回のテストイベントで使用したコースは、武蔵野の森公園(東京都)から富士スピードウェイ(静岡県)までの全長179.0キロ。東京2020オリンピックでは、富士山麓区間も加わりさらに距離が長くなるため、より過酷なレースになることが予想されています。実際に走行した岡選手は「距離も長いですが、アップダウンが続き、籠坂峠や三国峠という難所もあるので、力勝負になるようなレースでした」と語り、優勝したULISSI Diego選手も「大きな坂も多く、特に三国峠は大変でした」と振り返りました。起伏が激しく、「オリンピック史上最も難しいコース」とさえ言われています。その一方で、各選手にとって本番コースを体験できたことは戦略を練る上で、大きな収穫となったようです。

アップダウンが続く過酷なコースを駆け抜ける選手たち
アップダウンが続く過酷なコースを駆け抜ける選手たち

イベントの運営面に目を向けると、広範囲の交通規制が行われながら、大きな混乱もなく、無事に終了を迎えました。森泰夫 東京2020組織委員会大会運営局次長は「ロードレースについてはとにかく安全に行うということが大前提にあります。その意味で今回は我々が想定していた範囲内で運営できました」と手ごたえを語っています。また片山右京 東京2020組織委員会スポーツマネージャーも「これだけ長い距離のレースを、日本でも開催できるということが証明されました。オリンピックが大きな関心を集めていることも分かったので、たくさんの課題はありますが、やっと次の段階に進めるという感じがしています」と話していました。

ゴールの瞬間、会場は盛大な拍手に包まれました
ゴールの瞬間、会場は盛大な拍手に包まれました

このイベント開催に際しては、静岡県が事前に観戦者を募集。ゴールとなる富士スピードウェイの外では、競技の解説実況や芸能人によるライブなど様々な催し物が行われ、選手たちを待つ間、観客を楽しませる工夫がなされていました。そして長い距離を走行した選手たちが会場に入ってくると歓声があがり、ゴールの瞬間は盛大な拍手に包まれました。

静岡市在住の柴田一正さん(50代)は、「自転車のロードレースは何度も観戦しており、本大会の観戦チケットも家族と2人で当選しました。会場を事前に見に来ることができて良かった」と来年の開催を待ちわびている様子。家族と一緒に見に来たという坂本一颯君(小学5年生)は、弟の晴之君(小学2年生)と観戦を楽しみ、目の前を駆け抜ける選手を見て「迫力がすごかった」と驚いていました。

テストイベントについて手応えを語った片山右京スポーツマネージャー(右から2人目)
テストイベントについて手応えを語った片山右京スポーツマネージャー(右から2人目)

片山スポーツマネージャーはこう意気込みを語ります。

「日本人であっても、環境さえ作れば必ず世界で戦える選手が出てくると信じています。だからこそ僕たちがやるべきことは、こういう大会でチャンスをもらって、選手のモチベーションを上げてやること。東京2020オリンピックまでにはもしかしたら苦しいかもしれない。でも、いつかオリンピックや国際大会でメダルを取る選手を必ず出したいと思います。そうした組織作りに着手していますし、そのまま邁進していきたいです」

本大会でも安全かつ円滑な運営を目指していきます
本大会でも安全かつ円滑な運営を目指していきます

東京2020オリンピックまで残り1年。このテストイベントで出た課題をクリアし、本大会でも安全かつ円滑な運営を目指していきます。そして片山スポーツマネージャーが言うように、日本選手の活躍にも期待したいところです。