マセソン美季さんコラム:第75回 乗馬で新鮮な世界に出あう

2019年11月21日

提供:朝日小学生新聞

いつも見慣れた風景を、ちょっとちがった高さとスピードで経験する機会がありました。馬を育てている農家の友だちにさそわれて、自宅の近くを乗馬で散策したのです 。

私は交通事故が原因で、両足が使えなくなってから20年以上、車いすで生活しています。立ち上がることができないので、車いすにすわった目線に慣れました。ですから、馬の背中から見える視界は、新鮮でした。信号も渋滞もない田舎の一本道は、いつもは車でさっと通り過ぎる場所です。馬のペースで歩いてみると、全くちがう場所にすら感じられるのが不思議でした。

道ばたに生えている草花のにおい、冬眠の支度をしている小動物たちの姿など、自然の中でゆっくり観察する時間になりました。

ちょうど肌寒くなる季節でしたが、馬から伝わる温かさが快適で、馬の体温が人間の体温よりも高いことを体感しました。なんとも言えないゆれが心地よかったです。