オリンピック競技大会

オリンピックを象徴するオリンピックリングとオリンピックフラッグは、 2011年4月6日にイギリス ロンドンのウェストミンスターブリッジパークプラザで開催されたIOC理事会で描かれました。(写真: Dean Mouhtaropoulos/ゲッティ イメージズ)
オリンピックを象徴するオリンピックリングとオリンピックフラッグは、 2011年4月6日にイギリス ロンドンのウェストミンスターブリッジパークプラザで開催されたIOC理事会で描かれました。(写真: Dean Mouhtaropoulos/ゲッティ イメージズ)
2011 Getty Images

オリンピック競技大会

オリンピックは4年に一度開催される世界的なスポーツの祭典です。スポーツを通した人間育成と世界平和を究極の目的とし、夏季大会と冬季大会を行っています。
2012年にはロンドンで記念すべき第30回オリンピック競技大会が開催され、世界204の国・地域から選手が参加し26競技302種目が実施されました。

古代オリンピック

1880年アテネ:ギリシャ、アテネの古代オリンピックスタジアム遺跡(写真提供:ゲッティ イメージズ)
1880年アテネ:ギリシャ、アテネの古代オリンピックスタジアム遺跡(写真提供:ゲッティ イメージズ)
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オリンピックの歴史は、今から約2800年前にさかのぼります。古代ギリシャのオリンピア地方で行われていた「オリンピア祭典競技」です。起源には諸説ありますが、もともとは神々をあがめる体育や芸術の競技祭だったといわれています。
しかしその後、数々の戦乱に巻き込まれた古代オリンピックは、393年を最後に幕を閉じてしまいました。

近代オリンピック

国際オリンピック委員会創設者ピエール・ド・クーベルタン男爵(1863-1937)。1925年頃。
国際オリンピック委員会創設者ピエール・ド・クーベルタン男爵(1863-1937)。1925年頃。
写真:Fox Photos / Hulton Archive / ゲッティ イメージズ

古代オリンピックから1500年後、フランスの教育者であったピエール・ド・クーベルタン男爵の働きかけによって、オリンピックは復活の道を歩み始めます。1894年、彼がパリ国際会議において提唱した「オリンピック復興」は満場一致で可決され、2年後の1896年、ギリシャのアテネで記念すべき第1回オリンピック競技大会が開催されました。大会のシンボルとしてなじみ深い五輪のマークも実は彼が考案したもので、世界五大陸の団結を表しています。

日本におけるオリンピック

日本の「オリンピック運動の父」は、東京高等師範学校(現在の筑波大学)の校長であり、柔道の普及に努めた嘉納治五郎です。1909年、彼はアジア初となるIOC委員に就任。日本のオリンピック参加へ向け、大日本体育協会(現在の日本体育協会)を設立しました。1911年には国内選考会を開催、陸上短距離の三島弥彦、マラソンの金栗四三を代表選手に選出。翌1912年、スウェーデンのストックホルムで開催された第5回オリンピック競技大会で、日本は初のオリンピック参加を果たしています。

オリンピックの精神

クーベルタンが唱えたオリンピズム=オリンピックの精神とは「スポーツを通して心身を向上させ、文化・国籍などさまざまな違いを乗り越え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献すること」。この理想は今も変わらず受け継がれ、彼は「近代オリンピックの父」と呼ばれています。
近年では従来のテーマである「スポーツ」と「文化」に「環境」が加わり、オリンピックは世界中の人々が地球環境について考える機会にもなりました。アスリートが生み出す興奮と感動、そして環境保護への取り組みが、きっと世界中の人をより強く、固く、結んでいくことでしょう。

オリンピックムーブメント

2020年1月11日ローザンヌ:国際オリンピック委員会(IOC)本部の外に展示されているオリンピックリング(写真:David Ramos/ゲッティ イメージズ)
2020年1月11日ローザンヌ:国際オリンピック委員会(IOC)本部の外に展示されているオリンピックリング(写真:David Ramos/ゲッティ イメージズ)
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オリンピック・ムーブメントとは、国際オリンピック委員会(IOC)の統括のもと、オリンピックの精神(オリンピズム)に従って、スポーツ通じて平和でよりよい世界の実現をめざす活動です。この活動は世界中で行われており、オリンピックの五輪のマークがそのシンボルとされています。
IOCは「オリンピック憲章に従い、オリンピズム(オリンピックの精神)を普及させる」という大切な役割を担っています。IOCは、205の国と地域を承認しており、夏季、冬季のオリンピック競技大会を主催しています。

主要な機関

オリンピック・ムーブメントは、さまざまな個人・団体によって進められています。国内オリンピック委員会(NOC)と国際競技連盟(IF)もそのひとつ。NOCは、オリンピック競技大会時に選手団を派遣する母体となります。日本では日本オリンピック委員会(JOC)がこれにあたります。IFは各競技を統括する国際団体で、オリンピック競技では、各競技の運営に関してすべての権限を保有しています。
また、国際オリンピック・アカデミー(IOA)と国内オリンピックアカデミー(NOA)では、それぞれオリンピズムに沿った教育と普及活動が展開されています。

オリンピック・ムーブメントの活動

オリンピック・ムーブメントの代表的な活動として、ドーピングの撲滅、女性の参画、経済支援などが挙げられます。
筋肉増強剤などの禁止薬物を使用し、競技力の向上を図るドーピングは不正行為であるだけでなく、身体への影響も大きいため、IOCが中心となって1999年に世界アンチドーピング機構を設立し、撲滅運動を推進しています。
オリンピックについて、古代から第1回アテネ大会まで女性の参加は認められていませんでしたが、IOCの女性たち、ワーキンググループによる長年の活動によって、今では多くの女性が参加できるようになりました。
「ソリダリティ」と呼ばれる経済支援は、経済的に恵まれない国・地域の選手やコーチに対して、IOCなどが中心となって資金提供を行うものです。奨学金制度やスポーツ施設を整備することによって、国・地域の区別なく専門知識を伸ばし、技術水準を向上できるようサポートしています。
身体障害者を対象とした世界最高峰のスポーツ競技大会「パラリンピック」も、大きなオリンピック・ムーブメントのひとつです。オリンピックの直後に同じ場所で開催され、競技レベルも急激に上昇しています。
このように、オリンピック・ムーブメントとよばれる活動は、さまざまな組織や人々によって、日夜続けられています。

東京1964オリンピックについて

1964年10月10日 東京:国立競技場での東京夏季オリンピック開会式(写真:Keystone/ゲッティ イメージズ)
1964年10月10日 東京:国立競技場での東京夏季オリンピック開会式(写真:Keystone/ゲッティ イメージズ)

1964年に行われた東京オリンピック(第18回オリンピック競技大会)は、10月10日、国立競技場で行われた開会式で幕を開けました。
20競技163種目に、93の国と地域から5152人が参加して熱戦を繰り広げ、アジア初のオリンピックは大成功に終わりました。
大会に合わせて東京には首都高速道路や東海道新幹線が開通。都市機能が飛躍的に発展するとともに、日本は高度経済成長の足がかりをつかみ、世界に向けて戦後の復興をアピールしました。

日本に活気を与えた選手たちの活躍

1964年10月23日東京:東京オリンピックのマラソン競技3人の勝者。(写真:Keystone/Hulton Archive/ゲッティ イメージズ)
1964年10月23日東京:東京オリンピックのマラソン競技3人の勝者。(写真:Keystone/Hulton Archive/ゲッティ イメージズ)
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東京オリンピックでの日本人選手の活躍はめざましく、金メダル16個、銀メダル5個、銅メダル8個、計29個のメダルを獲得しました。
中でも"東洋の魔女"と呼ばれた女子バレーボールチームは決勝で強豪ソビエト(現ロシア)と対戦し、ストレート勝ちで金メダルを獲得。国民を熱狂させました。また、オリンピック2連覇を達成したエチオピアのマラソン選手アベベ・ビキラや、華麗な演技で聴衆を魅了したチェコスロバキアの体操選手ベラ・チャスラフスカなど、海外選手も人気となりました。

オリンピックの功績

東京オリンピックの功績は都市の発展や経済成長のみならず、日本にスポーツを普及させた点にあると言われています。
日本サッカーリーグの誕生、スポーツクラブの一般化など、この国でスポーツが生活の一部となるきっかけとなりました。

オリンピックデー

第二次世界大戦後の1948年、国際オリンピック委員会(IOC)は第42次総会において、1894年6月23日のIOC創設を記念し、同日をオリンピックデーとすることを決めました。そして、各国のオリンピック委員会(NOC)に対し、オリンピックムーブメントの一環としてオリンピックデー記念行事を実施するよう呼びかけました。

日本では戦後間もない当時、参加が認められなかった第14回オリンピック競技大会(1948/ロンドン)に合わせ、開会式の7月29日に明治神宮外苑競技場において、独自にオリンピックデーを記念する行事を開催しました。

同行事では競技団体代表の入場行進、オリンピック旗の掲揚、体操競技のオリンピック候補選手による模範演技などが行われました。

公益財団法人日本オリンピック委員会公式ウェブサイトhttp://www.joc.or.jp/olympism/olympicday/(外部サイトを表示する)より転載(2017年6月現在)